『いい日旅立ち』 谷村新司 哀愁の歌謡曲 昭和のCD全10巻 2-13

 

以前は三公社五現業と言われていた時代がありました

日本国有鉄道(現JR)・日本専売公社(現JT)・日本電信電話公社(現NTT)の三公社

郵政・造幣・印刷・林野・アルコール専売の五現業

 

いい日旅立ちの偉大なるネーミング

 

その三公社の一つ「国鉄」と広告代理店「電通」主導で、このキャンペーンソングの題名と歌い手はすでに決まっていました

 

歌い手で選ばれたのは当然のごとく、すでにトップスターだった『山口百恵』さん(弱冠19歳)

当時イケイケ状態だった「宇崎夫妻」の作品『絶体絶命』『美・サイレント』の間に『いい日旅立ち』はねじ込まれました

 

赤字に悩む国鉄の悲壮なまでの決断と電通という会社のとてつもない力を感じます

国鉄のキャンペーン「DISCOVER JAPAN」(美しい日本と私)の第二弾として「谷村新司」さん作品に選考決定しました

この時、谷村さんと同じ事務所のからみで、「海援隊」も『思えば遠くへ来たもんだ』でエントリーしていたようです

谷村作品の出来の素晴らしさに、納得の敗退だったようです

 

題名「いい日旅立ち」

CM費を援助した企業「日本旅行」と「日立」にちなんでのタイトルとなります

電通のプロデューサー「藤岡和賀夫」氏のセンスが光ります

そして、それ以上にずっとずっと輝き光り続けたのが「谷村新司」さん、その人そのものなのでした

 

作詞・作曲:谷村新司 編曲:服部克久

帰らぬ 人達 熱い胸をよぎる

 

谷村さんの歌唱での『いい日旅立ち』は、心に深く寂しさが吹き込まれような哀愁が漂います

彼の魅力ある低音が遺憾なく発揮されています

 

せめて今日から一人きり 旅に出る

当時は結婚式でもよく歌われていたみたいですが、内容は決して幸せな二人を送り出すにはふさわしくありません

 

大事な人との別れを断ち切るように、私の大好きな歌詞が2番で訪れます

海岸のさざ波が静かに打ち寄せてはひくみたいに、優しい旋律を伴って・・・

砂に枯木で書くつもり ”さよなら”と

 

「谷村新司」&「山口百恵」デュエット

 

お二人の貴重なデュエットシーンがYouTube動画にありました

百恵さんは谷村さんのキーに合わせるかのように、音を上げて歌われていました

デビュー曲「としごろ」から彼女の歌を聞いている私には、この高音の伸び、このビブラート、この歌唱力は何度聞いても驚きです

 

この時の歌い方について、少し細かいですが ”私を待ってる人がいる” の部分が気になりました

谷村さんのオリジナルバージョン同様 ”人がいる~~”と歌っているのでした

百恵さんはいつも”人がい~~る”と歌われます

若き大スターゆえの、細かい気づかいだと勝手に解釈しています

 

作詞・作曲者としての「谷村新司」さんの、彼女をちらりと見た時の笑顔が印象的です

この作品に対するアーティストとしての自信及び納得感、百恵さんが歌唱することへの満足感

そんないろんなことへの達成感がこの歌に込められていた気がします

サビでのハモリも完璧で見事に息が合っているのでした

 

ありがとう『いい日旅立ち』

ありがとう「谷村新司」さん

同じ時代に存在できただけで奇跡です

あなたたちにふれあえたことに、心から幸せを感じます

 

もう一度だけこの歌詞を紹介して、終わりと致します

私は 今から 想い出を 創るため

砂に枯木で書くつもり ”さよなら”と

 

山口百恵 『ささやかな欲望 』/『 ありがとうあなた』 ありがとう、三浦友和さま

 

 

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