『冬が来る前に』 紙ふうせん 哀愁の歌謡曲 昭和のCD全10巻 1-14 

 

誉(ほまれ)あるフォーク界の末裔

 

フォークグループ「赤い鳥」は、解散後に「紙ふうせん」「ハイ・ファイ・セット」等に枝分かれしていきました

「ハイ・ファイ・セット」は荒井由実さんの世界を表現していくようになり、一方の「紙ふうせん」はフォークの在り方を追求していきます

 

時代の流れはフォークからニューミュージックへと移りゆく中、フォークソング本流の意地を見せ『冬が来る前に』は鮮やかに大きな花火を打ち上げます

それはまるで「フォークソング」というジャンルが忘れられることへの不安を打ち消すかのように・・・

 

1969年、ヤマハ・コンテストに出場した「財津和夫」(チューリップ)さんは「オフコース」に、その「小田和正」(オフコース)」さんは「赤い鳥」に、それぞれ「負けたと思った」と言っておられます

 

そんな「赤い鳥」から血統的にも優れた流れを引く「紙ふうせん」は、フォークソングの存続をかけて先の見えない厳しい戦いに挑んでいくのでした

 

ベーシスト/作曲家 浦野 直

 

「浦野」で検索していくと「浦野モモ」さんが最上位にあがりました

日テレのアナウンサーらしく、まったくもって知りません(ちなみに、本文には一切関係ありません)

4~5段落、予測変換機能に目を落としてみると ”浦野 モモ 水着” と「こちらも検索しろ」とヤフー様は促してきます(実はついつい開いてしまい、思いツボにすぐにはまります)

 

日本は平和なのです

 

肝心の「浦野 直」さんの検索すると、ウィキペディアにて『冬が来る前に』を紹介されます

悲しいことに、詳しい解説は一切見当たりませんでした

 

とある動画

澄み渡るようなマンドリンの音色からこの動画のイントロは始まりました

そして強烈なベースギターの旋律は、ドラマティックな雰囲気を醸し出します

鮮やかな朱色のドレスをまとい、ボーカルの「平山泰代」さんはスポットを一身に浴びます(彼女は「やっちゃん」と呼ばれているようで、のちに触れます)

 

バックバンドのベーシスト「浦野 直」さんは、自ら作曲した作品を味わいながら一定のリズムを刻んでいきます

昔からこの作品が好きだった理由を、自分自身よくわかっていませんでした

 

しかし、この動画のアレンジを聴いていてはっきりしたことがあります

とにかく

今風に言うと「カッケェー」

昭和的には「粋(いき)」「洒脱(しゃだつ)

この「格好良い」が使われだした時期は江戸までさかのぼるみたいです

 

とにかく、切ない思いをつづるには、あまりにも力強く勇ましい格好良さ

このギャップに、惹かれた原因があったものと思われるのでした

 

後藤悦二郎 霧にぬれても「やっちゃん」を支え続けます

 

尊王攘夷運動の志士?のような素敵なお名前です

ギターとコーラス担当している男性のほうで、この作品では作詞もされていました

影が薄いのもまた魅了的なところです

 

サビから入る彼の声に集中します

優しく見つめながらボーカルを支える姿、この透き通るようなハーモニーがあったらばこその名曲だと思います

 

「後藤悦二郎」さんが本当に実力を発揮されたのは、このあとに発売された『霧にぬれても』でしょう

作詞・作曲され、コーラス部分も圧巻です

 

特筆すべきはその曲調で、次に来るフレーズが予想外の展開をなし、とても個性的な旋律となっています

 

「桜田淳子」さんの作品で例えるなら、私にとって『はじめての出来事』、ネガティブに言ってしまえば『気まぐれヴィーナス』なのです

皆様方におかれまして『もう一度だけふり向いて』、ぜひとも聞いてみて頂ければ幸いに存じます

 

「ギャランドゥ」な平山泰代(通称やっちゃん)さん

【通称について】

(*念のため断っておきますが、決して反社会的な活動はされている訳ではありません)

 

YouTube動画のコメントでこのように書かれていました

”やっちゃんの鼻濁音はまさに教科書”

 

「鼻濁音」、久しぶりに聞くこの言葉です

”ふーゆーんが~”・・・この部分を指しておられるのかなと想像しました

 

「ファンとして鑑」と言えるでしょう

「かがみ」どころか、信奉者として最高位に位置づけされるでしょう

「やっちゃん」への愛が、これほどまでに感じられるファンコメントに出合ったことがありません

 

「平山泰代」さんについては、少し積極的すぎるイメージを勝手に抱いていました

申し訳ございません

コメント欄も「綺麗」の言葉であふれかえっているのもなんか面白くありません

ダンナに対しても髪のことばかり触れずに、もう少しほめてあげてください

 

しかし、60歳を余裕で過ぎた頃の映像でさえ、あの美貌とあのお声です

「私は見た目より中身の歌が」と意地ばって言いたい…けれども

とても悔しいけど、めっちゃ可愛いのです

 

”くやしいけれど お前に夢中・・・”

彼女は歳月がいくら流れようと、永遠に「ギャランドゥ」なお方なのでした

 

 

桜田淳子 『化粧』は最後の意地、しあわせ芝居だったのかもしれません  中島みゆき作詞・作曲 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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