四個上の姉がファンだった「西城秀樹」さん
初めて彼の名前を意識したのは、この曲ぐらいからだったような気がします(ちなみに、私は百恵ちゃんが大好きで今でもずっと…って「ちびまる子ちゃん」かって!)
青春に賭けよう 昭和48年(1973年)
作詞:たかたかし 作曲:鈴木邦彦 編曲:馬飼野康二
こちらのお三方は、「西城秀樹」さんのデビュー前半期を大きく支えます
涙を ふいて 僕と 歩いて 行こうよ
この道は もどれない 青春という 季節
レコードジャケットが印象的でした(前輪がやたらでかい自転車をバックに、スカーフを巻いたヒデキさんがきまっていました)(今確認すると、前タイヤは普通で後ろタイヤがかなり小さかったみたいです)
「青春」の二文字がまぶしく、今改めて聴いてみると、「森田県知事」の若き日の「青春ソング」までも思い起こされます(作曲は同じ「鈴木邦彦」さんでした)
恋に 悩みもするだろう 誰かと争う ことも 時にはある だろう
幼き私は、恋の悩みなどあるはずもなく、争うことといえば、「缶蹴(け)り」の時どっちが速く戻って来たか…ぐらいでしょうか
あの頃、青春に何を賭けていたのだろう・・・
たぶん、な~んにも考えず、な~んにも悩むことは無かった気がします(取るに足らない、しかし私にはかけがえのない「青春」の始まりでした)
傷だらけのローラ 昭和49年(1974年)
作詞:さいとう大三 作曲・編曲:馬飼野康二
「西城秀樹」さんといえば、絶唱作品の数々
『ちぎれた愛』『愛の十字架』に続き「愛」をテーマにした絶叫系の傑作です
ローラ 君は 何故に ローラ 心を とじて
中略
命も 心も この愛も 捧げる オ~ ローラ(ローラ)・・・
「ローラ」といえば、”オッケー”で有名なローラちゃん
自由奔放なキャラで大好きなタレントさんです
しかし、昭和人の「ローラ」は『傷だらけのローラ』であり、「ニーナ」といえば『追憶 』(沢田研二さん)なのです
この曲のイントロは強烈で、特に低音楽器(何かわからない)が地響きのようにとどろき、ウーハー(スピーカー)も悲鳴を上げます(わが家のスピーカーは安物だったのか、音割れも激しかったです)
この頃までのレコードジャケットは何故か見覚えがあり、よくステレオで聞いていたような、いないような・・・
遠い記憶をたどってみると、姉の部屋へこっそり忍び込み、「ヒデキ」のレコードを勝手に聴いていたヤバイ弟が見えるような、見えないような・・・
ギャランドゥ 昭和58年(1983年)
作詞・作曲:もんたよしのり 編曲:大谷和夫
タイトルの『ギャランドゥ』は、「もんたよしのり」さんによると、女性名をデタラメな英語で名付けたらしいです(「gal un do / ギャルらしからぬ行動的な女性」とスタッフが後付けしたようです) ”伊集院光ラジオ番組を参照”
「西城秀樹」さん独立後、第一弾のシングルです
同じ広島生まれの「もんたよしのり」さんは、気合の入った自信作を彼に送ったのでした
くやしいけれど お前に夢中 ギャランドゥ ギャランドゥ
音楽性は、素人の私でもホレボレするほどの芸術性を発揮しています
男を誘っては クルリと背を向ける
そんな仕草に 憎いほど 燃える ギャランドゥ
すべての男を虜(とりこ)にする、魅惑的女性「ギャランドゥ」
『傷だらけのローラ』ちゃんが、その後成長した姿を描いたのかも?なんて、バカなことまで考えてしまいました
とにかくこの歌を歌う「西城秀樹」さんは心機一転、髪を切り「カッコよさの集大成」ともいえる領域に入り、男の私を含め、誰もを魅了してやみません
彼に夢中になることに、何ら ”くやしさ” などあろうはずがないのです
西城秀樹
大きく目にかかる前髪とロン毛は、とても絵になり、憧(あこが)れです
絶叫系の歌が続き、スタッフから「声の伸びが足りないのでは」と心配されるほどに、ハードなステージをこなし続けました
新御三家として売り出された三人です
郷ひろみさんは「可愛い美少年」、野口五郎さんは「歌が上手い」、そして西城秀樹さんは「情熱的でセクシーな、男性的魅力」がコンセプトでした
そのイメージが先行してしまい、芸能界の古き慣習から、評価されにくい時代でもありました
私なども、歌がうまいのは「野口五郎」さんという固定観念にとらわれ、当時「歌唱賞」を何度も受賞されていたのが不思議でした
今こうして「西城秀樹」さんの動画をいろいろ拝見してみると、最優秀歌唱賞は至極当然であり、圧倒的な歌唱力に驚かされます
自分の愚かさを再認識させられるのでした
声の疲労や当初から歌唱力を見抜くプロの目はさすがです
「西城秀樹」さんのコンセプトは「歌が物凄くうまく、情熱的でセクシーな、人間的魅力」に変更しなければならないでしょう
愛の園(AI NO SONO) 昭和55年(1980年)
作詞・作曲: スティーヴィー・ワンダー(追詞:山川啓介) 編曲:坂本龍一
子どものコーラスと笑い声から始まるこの曲は、「西城秀樹」さんの優しい人柄が一番にじみ出ている気がします
希望にあふれ 生きる喜び 幸せに満ちて
愛の楽園 すべての心が 愛をわかちあう
ある人は、彼は天使みたいとコメントされていました
樹木希林さんは追悼(ついとう)談話で「秀樹は全く悪意のない、嫌なものをまわりに振りまかない人」とおっしゃっていたようです
助け合う いのち みんなで わけあう幸せ
ゆたかな実り 争いの ない世界 愛の園
結局、「西城秀樹」さんのうわべだけしか見てこれませんでしたが、彼が目指したものはロックであり、この歌に込められているような「人への愛」でもある気がしました。
P.S.
ブルー(BLUE)
blue Monday
月曜の晴れた朝、「今日からまた仕事かぁ~」と憂鬱な気分になったことありませんか?
肉体労働に従事していた人たちが、休み明けの月曜日、「雨だったら仕事が休みなのになぁ 雨、降らないかなぁ」
こんな心理から、 blue(ブルー)には「憂鬱(ゆううつ)の意味が加わった」という説があります(ちなみに「ブルース」(blues)もブルーの色でたとえられることに由来している)
別に彼の歌を聴いていてブルーになったわけでは決してありません
この歌詞、この主人公の気持ちをふと思い出しただけです
「西城秀樹」さんといえばやはり、誰もが絶賛してやまないこの曲を外すわけにはいきません
ブルースカイブルー
作詞:阿久悠 作曲・編曲:馬飼野康二
ふり向けば あの時の 目に しみる空の 青さ 思う
この曲に解説はいらないでしょう(「阿久悠」様・「馬飼野康二」様、素晴らしい作品をありがとうございます)
青空よ 遠い 人に 伝えて さよならと
もうすぐ三回忌を迎えようとしています
節目節目だけに思い出すのではなく、定期的に彼のところを訪れたくなりました
《「西城秀樹」様、これからもずっとよろしくお願いいたします》
青空よ 心を伝えてよ 悲しみは 余りにも 大きい
「青空」さんへ
《私たちのこの想い、よろしくお伝えください》
了
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