『ダスティン・ホフマンになれなかったよ』(大塚博堂)・『いとしのロビン・フッドさま』(榊原郁恵)
作詞家「藤 公之介」さんは素敵な詩人でもあります
そんな彼が「泉ピン子」さんに提供した作品『哀恋蝶』
「ウィークエンダー」の番組レポーターで一躍有名になった彼女を、「演歌の蝶」として羽ばたかせます
哀恋蝶(あいれんちょう) 1977年(昭和42年)
作詞:藤 公之介 作曲:小林亜星 編曲:竹村次郎
苦しいものですね 恋は
振り向いて下さい どうか
当時の面白おかしい漫談口調の印象が強い彼女から飛び出した、この意外なセリフにとても驚いた記憶があります
あきらめきれません あなた
ふるえつづけてます・・・
ふと、泉ピン子さんの本当の姿を垣間見た気がしました(気がしただけです、たぶん間違いでしょう)
蝶のように やさしく
してくれたのは あなただけです
この歌の題名が分かりませんでした(「蝶」がついていたのは覚えていましたが)
てっきり、哀しい夜の蝶をイメージした歌だとばかり思っていました
蝶のように優しくされ、その後は蝶のように気軽に捨てられるのです
印象的な言葉の使い方だと思います
それを私 真に受けました
ああほんとにバカですね バカですね
「泉ピン子」さんの毒舌(どくぜつ)を真に受けてはいけません
きっとその奥には深い意味合いがあるはずです(きっと…)
これまでも、「小林亜星」さんの作品を取り上げさせていただきましたが、今更ながら心に響きます
素敵なドラマを見ているかのように、奇をてらうでもなく、淡々と曲が自然と流れていきます
そしていつも「いい曲に出合えたなぁ」との感想が残るのでした
ちなみに、CM曲『積水ハウスの歌』と『いすゞのトラック』(歌:KAZCO. 作詞:ツカダマコト. 作曲:奥居 史生)はコマーシャルソング界の名曲2大巨頭だと思います
また、「パンにはやっぱりネオソフト」だった我が家は、『おいしい顔ってどんな顔』のフレーズも忘れることができません
泉ピン子
生歌の映像が残っていました
いつ頃の映像は定かではありませんが、「森進一」さんの若さ加減と「大川栄策」さんがちらっと映っていたので、かなり古い?です
驚いたのは、歌唱力の高さです
オリジナルを聴いていた時点では、「結構うまいなぁ」ぐらいでしたが、生歌はとんでもなく上手です
しかも、なんとも哀しいことに?ちょっと色っぽいと感じてしまいました
年を重ねると、これぐらいの女性に妙に惹かれるのです
私のどうでもいい感想はさておき、最近の公式チャンネル(日本コロンビア)をご紹介します
名漫談家から役者さんへ、そして大女優へと見事に転身し、後年のこの「歌う力」は圧巻です(しっかり毒舌もはいてくださっています)
「おしん」の体当たりな素晴らしい演技を思い出し、ウイークエンダーの軽妙な語りを思い出し、少しエッチな再現フィルムによく登場する俳優をぼんやりと思い出す、穏やかな春の一日なのでした。
P.S.
思い出トランプ
「小林亜星」さんのCM作品をユーチューブで聞いていると、何故か「大橋純子」さんの『ビューティフル・ミー』がお勧めに登場しました
昭和55年紅白の映像は、衣装のインパクトもさることながら、歌声の素晴らしさは超人的です
人の声はこれほどまでに進化できるものなのかと、呆然としてしまうほどの歌唱でした
そんな余韻に浸っていると、今度は「林真理子」さんのご登場です
日本文藝家協会理事長に女性として初めて選出されたとのことです(ウィキペディア)
そして、お話を聞いていると、どこか「泉ピン子」さんの語りに通じる強さも感じました
《林真理子が語る向田邦子『思い出トランプ』》(公式チャンネル)です
とても素晴らしい解説で、思わずこの短編集を買ってしまいました(1000円以上買えば楽天SPUが上がるので、エッセイ集もついでに…)(楽天市場の思うツボです)
「向田邦子」さん脚本のドラマは思い出深いものが多く、「石立鉄男」さん「杉浦直樹」さん「加藤治子」さん等、好きな役者さんが多く活躍されていました
中でも脇の「野村昭子」さんのおばさんぶりは印象深いものでした(ピン子からも「野村ママ」と呼ばれ慕われていたようです)
『寺内貫太郎一家』は「向田邦子」さんの代表作の一つです
石屋を営む典型的な頑固親父役は全優石(全国優良石材店)?の「小林亜星」さん、彼なくしては語れません
トランプの「神経衰弱」のごとく二つのカードのつながりは、開いては閉じ、閉じては開く、人生模様そのものです
ピン子さんに始まり、亜星さん、大橋さん、最後に林真理子さんからの「向田邦子」様
今日もユーチューブからの大切な思い出の数々を、有り難く享受させていただいています
皆さんもあなた自身の「思い出トランプ」を開いてみませんか!
了
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都はるみ 『雨やどり』 好きになった人との雨宿り… 梅雨もまたいいものです
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