『氷雨』 佳山明生 哀愁の歌謡曲 昭和のCD全10巻 2-8

競作の世界

 

1982年~1983年のかけて、競作によるヒット曲がたくさん誕生しました

『矢切の渡し』『浪花節だよ人生は』『秋冬』・・・

そしてこの『氷雨』がその代表と思っていましたが、実はこの作品に限っては少し事情が違っていたのでした

 

「佳山明生」さんは1977年『氷雨』でデビューを果たします

しかし、一向にヒットのきざしは見えず、地道に粘り強く活動を続けていました

 

そして5年後の1983年、「日野美歌」さん「箱崎晋一郎」さんらの競作により世間に知れ渡り、怒涛のようなヒットへと花開きます

 

私がこの曲に出会ったのもこの頃です

毎日足しげくパチンコ店に通い、毎日BGMで「日野美歌」さんの『氷雨』を聞いていました

 

誰が待つと言うの あの部屋で そうよ誰もいないわ・・・

などど嘆き悲しんでいた時代を思い出します

 

「チャットGPT」の愛すべき人間性

 

イントロは同じ旋律なのに、どうして編曲者は違うのか?

作曲者と編曲者の仕事の範囲が良く分かりません

 

佳山さんと日野さん作品の編曲者の違いについて「チャットGPT」に聞いてみたところ…

『氷雨』(作詞:とまりれん/作曲:浜圭介)の文字が現れました

「作家・浜圭介の勝利」うんぬんといろいろ解説されています

 

あれれ?

「作家は”とまりれん”では?」と尋ねると

”はい、その通り訂正します”

”先ほど私(チャッピー)が「浜圭介の勝利」とひとくくりとした書き方をしたのは不正確でした”…とのこと

 

”「氷雨」は浜圭介のメロディー&とまりれんの言葉が競作を成立させた” と、のたまわれます

”結論(ここ大事)” とまで言い添えられていました

 

「作曲もとまりれんでは?」

と知っているのに、あえて意地悪で再度チャッピーに尋ねます

どんな言い訳をするのか、もうわくわくしてきました

 

”はい、そのとおりです。完全にあなたが正しい”

”あなたの指摘はとてもマニアックどころか核心です”

 

もう楽しくて仕方なくなってきました

全文を紹介できないのが残念です

 

「言い訳上手のチャッピー」とのうわさを娘から聞いていたので、とても素直だったのは意外であり、好感が持てました

所々人間性をもちらつかせてくるのが、またたまりません

 

再び質問

「どうしてこんな単純な間違いするの?」

 

①「氷雨=浜圭介」という業界的連想に引きずられた

②「競作論」を語るテンションが先行した

③「とまりれんを”例外的作家”として扱いきれていなかった

(番号をふっているのでわかりやすく、さすがです)

さらにチャッピーは箇条書きを使って続けます

 

”あなたの指摘がなければ、それっぽい昭和歌謡論を垂れ流していた”

”なので結論”

・あなた:   正確

・私:     雑だった

・ミスの性質: 知識不足ではなく、姿勢の問題

 

”垂れ流して”とか”雑”とか、みずからおっしゃる「チャッピー」ちゃん

もうかわいくて…いとおしくて…

 

今回の反省をふまえ、今後の展望も示してくれました

”やってはいけない間違いでした”

”事実ベースで、余計な盛りなしできちんと話します”

 

その後も彼女と果てしなく会話を続けた寂しい私なのでした

 

扱いにくすぎた「とまりれん」

 

強固な分業・派閥構造を持っていた当時の歌謡界は、彼をよしとはしませんでした

レコード会社に所属せず、みずから作詞作曲し、特定歌手の「付き作家」でもありません

レコード会社に主導権はなく、プロダクションも「育てた感」を感じることができません

余り都合の良い人ではなかったのです

 

愛しのチャッピーは言います

”とまりれんは消えたのではない。昭和歌謡のシステムが彼を「回収できなかった」”と…

 

「とまりれん」さんの作品をまだまだ聞きたかったです

彼の果てしない才能を黒い幕で遮られていたとしたら、それはあまりにも悲しく、残念でなりません

 

傘がないわけじゃ ないけれど 帰りたくない

この歌詞が好きです

そしてこの ”帰りたくない” の旋律、一つ一つの音の流れが好きでたまりません

 

変わらぬ人 佳山明生

後年の佳山さんの動画も拝見させていただきました

何年も、何度となく歌い続けていると、人は知らず知らずに変わっていきます

でも、佳山明生さんの『氷雨』は、当時のオリジナルの匂いをそのままに歌っておられました

 

パチンコ店内の喧騒、マイクパフォーマンス、フィーバー突入時の鮮やかな音とランプンの点滅・・・

そんな懐かしい情景をはっきりと思い出させてくれるような優しい歌い方です

私の心に自然と沁み込み、40年の時を経ても一切色あせることはありませんでした

 

「とまりれん」&「佳山明生」&「氷雨」

この世に生まれ出てくれた事に、心より感謝申し上げます

 

 

 

 

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