70年代アイドルを語るうえで、歌唱力においてトップクラスに位置するであろう「伊藤咲子」さんは外すわけにはいきません
『ひまわり娘』『木枯らしの二人』『乙女のワルツ』『きみ可愛いね』・・・
どの曲を取り上げようかずっと迷っていました
そんなあるときふと耳にしたこの曲に出合い、このイントロを聴いて心は決まります
・・・と、ここまで書いて約2か月ぐらい放置したまま・・・
最近、しばらくぶりに開いてみて、急きょ趣向を変えイントロに特化した内容でこの記事を進めてみようと思います
決して歌の内容が薄かったとか曲調云々とかの理由ではないことを念のため付け加えさせていただきます
伊藤咲子 『冬の星』 (昭和50年) その1
作詞:阿久悠 作曲:三木たかし
編曲:三木たかし
コーラス
まるで壮大な映画が始まるかのような期待と予感が幾重にも錯綜(さくそう)します
この感動的なアレンジは、悲しくもひたむきな、ある意味強い芯を持った女性の心意気を感じずにはいられません
それは、このコーラスの美しさをもって、見事に表現されているのです
昭和の名曲におけるイントロ・アレンジを語るうえで、このコーラスの導入は外すわけにはいかず、当時のアーティストの方々に感謝するばかりです
それにしても「伊藤咲子」さんの歌唱には、何度聞いてもほれぼれ致します
『きみ可愛いね』が久しぶりにヒットしとても嬉しかったことを今でも思い出されます
生徒手帳の中に彼女の写真を入れていた陰キャな私の当時の選択に、間違いはありませんでした
【『冬の星』(伊藤咲子) イントロ】
P.S.
コーラスで始まる名イントロといえば、「布施明」さんの『積み木の部屋』が思い出されますが、あとで同じ名作曲者「川口真」さんの作品を取り上げる予定なので、今回は涙を呑んで辞退していただきました。
敏いとうとハッピー&ブルー 『よせばいいのに』 その2
作詞・作曲:三浦弘
編曲:竜崎孝路
「竜崎孝路」先生が編曲を手掛けられた作品に『想い出のセレナーデ』『ハロー・グッバイ』『愚図『「旅愁』『越冬つばめ』『舟唄』・・・名作は尽きません
あまたある中でなぜこの
テンテンテンテンテンテン テッテレ~~テ・テ・テ テッテレ~~テ・テ・テ ……
というこのイントロをどうして選んだかは自分でもよく分かりません
イントロの最後の部分で皆さんでこのコーラスを入れる所もとてもいいんです
いつもでたっても ダメなわたしネ
あえて理由をあげれば、この歌詞が、当時も今の自分にもピッタリとあてはまっているとしか答えようがありません
【『よせばいいのに』「 敏いとうとハッピー&ブルー」バージョン】
P.S.
ちなみに、当時のどの映像を見てもリーダー「敏いとう」さんは、不愛想でおまけにほとんど歌っていないところも、私の中ではポイント高いです
内藤やす子『弟よ』(昭和50年) その3
作詞:橋本淳/作曲:川口真
編曲:あかのたちお
はいりのアコースティックギターの音色はとても新鮮でした
どうやら、このイントロの始まり部分を長年聞き逃していたようです
そして私が一番大好きな、昭和の郷愁を漂わせるような古いドラムっぽいの打ち込み音、何度聴いてもしびれます
このわずか3~4打に心奪われるのです
ここからのお馴染みのこの旋律は、何の楽器はよく分かりません
しかしこの楽器が素晴らしい
弟を深く思いやりながらも受け入れてもらえない姉
その苦しい胸の内や秘めた愛情を、か細くも勇気づけられる音でしっとりと表現されています
そこにバイオリンとピアノの高音が加わり、ドラマの幕開けは完璧に整うのでした。
【『弟よ』/オリジナルサウンド】
P.S.
ご本人自ら出演されているYouTube動画『弟よ』が、アップされていました
当時はやりの「肩パット」入りスーツがとてもよくお似合いで、演技も素晴らしいものでした
ラストの「姉さん、ありがとう」の手紙の文字が涙でにじみます
番外編
『ボヘミアン』 葛城ユキ/カバー曲
作詞「飛鳥涼」さん、作編曲「井上大輔」さん、そして歌「葛城ユキ」さん
昭和史に残る偉大なる作品、素晴らしい歌唱です
今回の作品が登場した時代「昭和」
リアルタイムに経験させていただいた私は幸せ者であると心から思います
【葛城ユキバージョン】
「葛城ユキ」さんに感謝するとともに謹んでお悔やみ申し上げます。(2022年6月27日没)
了
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