「財津和夫」さんと「小田和正」さんの区別がとても曖昧(あいまい)です
「オフコース」と「チューリップ」というグループが、私の中で同期化されたかのようになっていました
このような未成熟な頭のバクを解消するためにも、この作品を改めてじっくりと鑑賞させていただきました
ちなみに、この作品の題名も当初は「サヨナラ」と間違えてカタカナ表記していました
ファンの皆様方には、巻頭からの不躾ともいえるこのような無知に対し、改めてお詫び申し上げます
さよなら 1979年(昭和54年)
作詞・作曲者:小田和正 編曲:オフコース
どこか悲しげなピアノの音で始まるイントロは、とぎれとぎれに降り積もる雪を想像させます
もう 終わりだね 君が 小さく見える
静寂とも言えそうなこの世界観の中で、シンバルの音が一定のリズムを刻みながら、鋭くそして悲しく響き渡ります
僕は思わず君を 抱きしめたくなる
二人に終わりが近づいたことを知る場面が、ある日突然訪れます
”君が小さく見える”
ある日、彼女に対しての見え方が変わります
「小田和正」さんは、出だしの歌詞で二人の姿と想いを現わすのでした
そこで思い出されるのが『雨の物語』(イルカ)での「伊勢正三」さんのとらえ方です
化粧をする君のその背中がとても、小さく見えてしかたがないから、僕はまだ君を愛しているんだろう…
とても素敵な表現です
恋愛経験値がほぼゼロの私でも、なんとなくわかる気がします
しかし、この作品『さよなら』の中での二人の状況が今一つ理解できていません
常識的には、彼から彼女へ別れを告げたパターンです
もう何度も繰り返して聴いていますが、今でも正解にたどり着けません
とにかく別れはもうすぐそこに来ていたのでした
この曲の構成も好きです
1番が【Aメロ Aメロ Aメロ サビ サビ´】(3回目のAメロ前の一瞬の空白、しびれます)
2番は【Aメロ Aメロ サビ サビ´】(なぜかAメロが一回少ない)
べりーぐっどな間奏
そして繰り返しの【サビ サビ´】
中でも一番好きなのは、2番のAメロ(太字部分)です
曲の流れと歌詞の詰め具合にもうっとりします
僕が てれるから 誰も 見ていない道を
寄りそい歩ける寒い日が 君は好きだった
個人的には、もう、絶対別れたらいけない女性【№1】確定です
「健気(けなげ)」
私にとって数多くの日本語の中でも、とても大事にしたい言葉です
愛したの たしかに 君だけ
そのままの君だけ
サビのラストのセリフです【サビ´】
なんとなく、わだかまっていることがあります
なぜ別れたのか?
そして、経験値ゼロ男は、こう無理やり結論付けます
お互いに「若さ」という、あの頃は決して意識しないであろう「厄介者」(やっかいもの)がいたことを・・・
2番で一個少ないAメロを、最後の最後に回収します
十分過ぎるほどの静けさの後に…
外は今日も雨 やがて 雪になって
僕らの心のなかに 降り積もるだろう
今はまだ、冷たい雨が降り続いています
でもいつの日か…
辛く悲しい最後の想い出も、時がたてば綺麗な、あの白い雪のように変わっていくのかもしれません
オフコース
オフコースは5人で演奏可能なアレンジでレコーディングする方針を取っていた。最初は曲のタイトルも歌詞もない状態でコード進行を作り、そこにメンバーが意見を出し合ってアレンジを加えて行き、最後に詞が作られる。小田は当時「オーバープロデュースは嫌うので、音的には足りない部分もあるが、聴く人が足して聴いてくれればいい」と語っていた。(ウィキペディア)
作詞を中心に紹介させていただきましたが、「小田和正」さんの魅力的な声、この曲の旋律の素晴らしさについても、誰しも異存はないでしょう
そして、コーラスの完成度は他に例を見ず、個々のレベルの高さに圧倒されます(受け売りも多少は入っています)
また、サビ終わりでの間奏です
メインギターの演奏技術的なことはわかりませんが、曲の流れに驚かされます
一つの独立した芸術作品に触れた喜びに満たされるのでした
「オフコース」のことを知りたいと思うスタートラインに、40数年の月日が流れ、やっと立つことができました
「小田和正」さんのお顔は依然として思い描けませんが、『さよなら』は私の心のなかに幾重にも降り積もってきています
P.S.
「もちのろん」
どうでもいいおやじギャグのお話です
昭和に流行した麻雀のアガリの時の掛け声「ロン」からの由来です
「もちろん、その牌(ハイ)当たりさ!」 みたいな感じでしょうか
「もちろん」は漢字で書くと「勿論」
「論」は「意見を交わす」「論じる」という意味で、「勿」には「してはいけない」みたいな意味があります
この二つが合わさり「いちいち説明しなくてもよい」「言うまでもなく」となるわけです
「OFF COURSE」(オフコース)=「もちろん」の意
結局、このオヤジが思うに
(彼らのことを「いちいち説明しなくてもよい」という意見も多くありましょうが…)
昭和の名曲=『さよなら』
昭和の偉大なるグループ=「オフコース」
この結論こそが「もちのろん」なのでございます。
了
2023年3月24日 訂正文を追記
「OFF COURSE」(オフコース)=「道をはずれて」の意味だったようで「OF COUSE」と勘違いしていました
ファンの皆様方には大変失礼いたしました
心よりお詫び申し上げます
「道をはずれて」ばかりの人生を歩んでおり、知識も「もちろん」中途半端でございますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。
コメント
中々良い考察では有りますが、ひとつ残念なのは、グループ名についての下りです。
OF COURSEなら勿論で良いのですが、OFF COURSEは道外れとなります。
由来については、お調べ下さいね
ご指摘、大変ありがとうございます
早速、ブログの末尾にて訂正させていただきました。
よろしければ、ご確認お願い申し上げます。仙田毅