山本あき 『寄り道』 引退されても隠れた名曲は永久に不滅です  

世に隠れた名曲はたくさんあるでしょうが、こんなにも隠れに隠れて、これほどまでに名曲だったことに衝撃を隠せません

前回、「花岡優平」さんを取り上げさせていただいたのも、この曲との偶然の出会いから始まったのでした

 

イントロは『夢一夜』(作詞:阿木燿子/作曲:南こうせつ/編曲:石川鷹彦の布陣は最強で、こちらも「いい唄」の予感しかありません)を想わせるように、静かに流れてきました

 

寄り道 2012年

 

作詞・作曲:花岡優平

 

誰も知らないでしょう

 

そんなレアな彼女のレアなオリジナルカバー集「あきがたり」、しかもvol.Ⅱに収録

もっと言えば、12曲収録中11番目

 

不遇です、あまりにも不遇な環境で過ごされていた『寄り道』

本当の名曲とは、人知れず田舎の奥深くに、ひっそりと住んでおられるのかもしれません(人里離れた山奥で、気品のある美人に出逢ったような面持ちです)

(「山本あき」さんとこの曲がオーバーラップして、訳が分からくなってきています)

 

 

はき出されるまま 改札を 抜ければ 見なれた 帰り道

 

丁寧に、きっちりと、静かに、優しく語りかけてくださいます

まるで傷ついた心を、何気ない言葉でそっと励ましてくれるかのように

 

 

見上げれば夜空には 星の 明りがともる

ふり返れば 今日までの日々は 臆病すぎたのかも 知れない

 

絶妙のタイミングでコーラスが加わります(鳥肌がたつ経験は久しぶりです)

「星の~」の余韻の残し方でダメ押しされ、軽いめまいを引き起こされます

 

 

寄り道を しても いいですね

 

言葉がすぐに出てきません

こんな切ない声、歌い方、言い表せないこの透明感

とうてい私の語彙力(ごいりょく)では敵(かな)うものではありません

 

ただ「いいですね」の「い~~いで…」と伸ばす時の張りのある声

永遠に聴いていたいと願うばかりです

 

 

少し 少し遅く なっても

 

終りの言葉は

「なぁ~ぁっってぇも~~」

ここの「ってぇ」は聞き逃(のが)せません

 

間奏はギターとオーボエ系の楽器が、しっとりと空気を濡らしていくように交互に流れてきます

 

 

燃えたぎる ような恋愛を

したい というのじゃ ないけれど

 

「あなたにはそんな激しい恋愛なんて!」

「やめてください、お願いします」と叫びたくなるのをじっと我慢しました

 

 

せめて側(そば)に やさしい人が 笑顔を見せてくれればいい

 

「そうですよね、貴方はそうゆう女性です」

「安心しました」

などと、コメントを書くと「女性への偏見」だと妻に叱られそうなので、この辺で終わります

 

いずれにしても「昭和の名曲」を平成に蘇らせていただいた「山本あき」さんに心から感謝致します

アルバム『あきがたり』『あきがたりⅡ』は、私の中では「帰ってきたウルトラマン」のごとく、光り輝く星になりそうな予感がしているのです

 

もう暫(しばら)くの間、「昭和のヒーロー」である懐かしい曲たちを訪ね歩いていきたいと思います

こんな「寄り道」なら ” してもいいです(よ)ね ”

 

P.S.

 

それぞれの カバー曲

 

フォークグループ「音つばめ」で活動していた「花岡優平」さん作詞・作曲の作品を、「山本あき」さんがアルバム内でカバーした『寄り道』

 

実は調べていてわかったのですが、「高田みづえ」さんもカバーされていました

持ち前の歌唱力で多くの作品をカバーされていますが、みづえさんの『寄り道』は、曲そのものが違っているのです(天才「花岡優平」さんは、同じ詩に曲を二つ作っていたのです)

 

しかし、大好きな「高田みづえ」さんですが、ここは涙を呑んで『寄り道』・山本バージョンを推薦いたします

その代わりといっては何ですが、同じ「音つばめ」作品『愛の終りに』については、山本バージョンも素晴らしいですが、本家(?)「高田みづえ」さんに譲(ゆず)ってください

 

【カバーVSオリジナル】については、それぞれの好みであり、あくまでも個人的な嗜好(しこう)を述べさせていただきました

ついでに、勝手な私見となりますが、好きなカバー曲作品についてをもう少し

 

・村下孝蔵『22歳の別れ』・・・ギターテクニックの凄さや原曲の忠実性といいや、もう完全に「日本の職人技」の域に達しています

 

・森口博子『初恋 / 村下孝蔵』・・・ ギター一本での哀し気な歌唱は「お笑い」とのギャップ萌えとも重なり、最後に拍手が聞えてきた(生歌だった)ときは素直に感動しました

 

・浜田真理子『逢わずに愛して』・・・ピアノの弾き語りで数々のカバー作品を残されています(詳しくは、不肖この「ブログ」にて力の限り絶賛中でございます)

 

・ひで&たま『りばいばる / 中島みゆき』・・・プロの方ではないようですが、あたたかさが伝わるご夫婦の歌声は誰の心にもしみわたるでしょう。「ひで」さんのギター演奏は高性能イヤフォンで聴いてもミスタッチはございません(たぶんです、アイフォン付属品にて検証)

 

『寄り道』という、また一つ素敵な出逢いがありました

そのたびにずっと思っていたこと、それはいい作品はよりいい音で聴きたい(アイフォン付属品も素晴らしいイヤフォンです)

 

誕生日も近いので、子供たちに「高性能イヤフォン(線のないタイプ)」をダメもとでお願いしてみようと思っています。(絶対に彼らたち(妻含む)は「その日」を忘れているだろうから…)

 

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花岡優平 愛のはかなさを奏でます『愛の終りに』『愛のままで』

浜田真理子 逢わずに愛して(カバー曲) 昭和45年(原曲)  

 

 

 

 

 

 

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