バラード曲に雨はつきもの
昭和で言うなら『雨の物語』『どうぞこのまま』(ボサノヴァかな)『Rainy Blue』
平成では『雨』(森高千里)そしてこの曲『優しい雨』
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優しい雨 1993年
作詞:小泉今日子 作曲:鈴木祥子
この曲との出会いは、素晴らしき作家、多才な音楽家、心震わすギターリストとの出逢いだったのです
小泉今日子 素晴らしき作家
昭和57年デビュー「花の82年組」《堀ちえみ・石川秀美・松本伊代・シブがき隊etc.》です
私にとってのアイドルと言えば「石野真子」ちゃんあたりまででしょうか(昭和56年、結婚発表を機に引退)
なので、小泉今日子さんの活躍をあまり知りません(ドラマもほとんど見ていないのです)
80年代アイドルとしてではなく、作家として
この歌の始まりの言葉が、この物語の全体像を、何となく予感させるのです
心の隙間(すきま)に 優しい雨が降る 疲れた背中を そっと湿(しめ)らせていく
それはまるで、あの有名な冒頭文
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」(川端康成/『雪国』より引用)
を、思い起こさせてくれます(実は一度も読んでいません)(あくまでも個人のイメージです)(少し強引だったかもしれません)
出会ってしまった二人
こんなに普通の 毎日の中で 出会ってしまった 二人
「出会ってしまった」
作家「小泉今日子」さんは、過去と現在の「あらゆる気持ち」「切ない状況」を、この短い文字に集約します
あなたの知らない 誰かと見つめてた
ダイヤモンドのように揺れ輝く街が、一つずつ消えていきます(引用多数あり)
ひとつずつ 消えていく 夜の静けさに 息をひそめて 見守るの
息をひそめて見守っているのは、夜景なんかではありません
「彼の気持ち」そして二人の男性を愛した、「自分の本当の想い」だったのかもしれません(注:あくまでも個人的な解釈です)
最後に心で叫びます
抱きしめて 連れ去ってよ (中略) はじまってしまったから・・・
「出会ってしまった」そして「はじまってしまった」
きっちりと、現在完了形で統一されています
それにしても最後のこの言葉が、いつまでも心に残ります
”はじまってしまったから・・・”
「小泉今日子先生」は、偉大なる作家であることに誰も異論はないでしょう
ここからは、自分でも意味不明な部分もあり、受験生以外はとばして次へお願いします。
実は、「現在完了形」という言葉が使いたかったので、少し勉強しました
このブログを見て下さっている中高生の皆さん(全国に3名ぐらいを目標にしています)、よろしければ一緒に頑張りましょう
まずは、「過去形」と「現在完了形」(have+過去分詞形)の違いから
昨日ご飯を食べた(過去):映像的現在を含まない
先ほどご飯を食べたので出かけよう(現在完了形):現在を含む(出会って、今も出会った状態にあります)
ちなみに「過去完了形」(had+過去分詞形): 父が帰った時、すでにご飯を食べていた(過去のある時点よりさらに前、食べるのを終えていた状態です)
これであなたも、英文法の達人です(そんなわけありません)
鈴木祥子・多才な音楽家
以前にも使った言葉ですが、この人こそ本物の「超人バロム1」(昭和47年よりテレビにて)でした
「バロム1」は二人の少年が合体(バロム・クロス)して、悪(魔人・ドルゲ)と戦いますが、「鈴木祥子」さんはたった一人で立ち向かいます
あるアルバムでは、作詞、作曲、編曲、プロデュースをはじめ、収録曲全曲のドラムス、ギター、ベース、キーボード、ボーカル、コーラスなどすべてのパートを一人で演奏しています(ウィキペディアより)(超人バロム1も、これにはお手上げでしょう)
私の「多才の概念」が根本から崩れてしまいそうな、離れ業の持ち主なのでした
ボーカリスト・鈴木祥子
「ピアノの弾き語り」と「ギターソロ」での歌声を聴かせていただきました(同じ年、この曲をセルフカバーされています)
特にギターソロバージョンでは、いつも以上に気持ちが入り、一言一言語り掛けるみたいに歌われています(ビブラートの部分は絶品でした)
かなり低い音から入るこの曲は、音の上下が激しい上、サビ前までの音階は難易度が高く、かなりの歌唱力が求められます(素人判断の講釈ですみません、要は「歌がハンパなく上手」ということが言いたいだけです)
たぶん、これほどの才能の持ち主なので、ご自分で、ギターの弾き語りも出来たはずです
それでもあえて、「笛吹利明」(うすいとしあき)さんに依頼されています
「アコースティックギターの神」(私が今勝手に名付けました)の力が必要だったのでしょう(一流アーティストだからこそ、分かりあえる領域があるはずです)
一般人には、とうてい理解できない音の世界です
笛吹明利・心震わすギターリスト
「アコースティックギターの神」
ひとつひとつの音が確実に響いてきます
ライブ演奏で、これほどまでに魅了された音楽を聴いたことがありません(スタジオ録音かと思えるほどです)
たぶん、この世界では有名な方なのでしょう
こんな私が今さら偉そうに、と思われているでしょうが・・・(申し訳ありません)
(初めて聞くお名前でした)(ていうか、そもそもギター奏者の名前は誰も知りません)
『22才の別れ』や『秋止符』のギターイントロが、めっちゃ好きな私にとっては、やはりこの演奏は「神」でした
P.S.
リカバー二スト (こんな言葉があるのか知りませんが・・・)
南沙織さんの『春の予感ーI’ve been mellow』(昭和53年)
昭和の名曲です
その後、シンガーソングライター「尾崎亜美」さんが作詞作曲されており、初めて他者に楽曲提供した作品だということを知りました
リカバーされた『春の予感』は、彼女独特の世界感で表現されていました(昭和53年発売)
鈴木祥子さんを知れば知るほど、「尾崎亜美」という衝撃的なアーティストとの出逢いを思い出さずにはいられません
昭和の「尾崎亜美」そして平成の「鈴木祥子」
このブログのカテゴリーのひとつ「昭和/平成の名曲 平成生まれもぜひ聞いて」編には、欠かすことのできないアーティストだったのです
リカバー二スト「尾崎亜美」さん「鈴木祥子」、そしてリカバリーの達人「タイガーウッズ」
3人の見事な映像が目に焼き付いて離れません(ウッズについては意味不明です)(リカバーとリカバリーでは意味もぜんぜん違うし)(少し疲れたようなのでこのへんで・・・)
了
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