吾亦紅(われもこう) 平成19年(2007年)
墓参り・お盆の時期にはやはりこの歌が聞きたくなります。
作詞:ちあき哲也 作曲:杉本眞人
マッチを擦れば おろしが吹いて 線香がやけに つきにくい
さらさら揺れる 吾亦紅 ふとあなたの 吐息のようで・・・
作曲家としても、数々の名曲を…
最初の出会いは、因幡晃さんの曲を徒然(つれずれ)に聴いていた頃、「忍冬(すいかずら)」という作品に惹(ひ)かれていました。
これを作曲家である彼自身も歌われており、その流れで曲名ぐらいしか知らなかったこの「吾亦紅」と出会い、そして今ではもう離れることはできません。
また、小柳ルミ子さんをV字復活させた「お久しぶりね」「今さらジロー」「乾杯!」
と私好みの三部作も作詞作曲されているではありませんか。
もう好きになるしか選択肢はありません。
母
あなたに あなたに 謝りたくて 山裾の秋 ひとり逢いに来た
ただ あなたに 謝りたくて
謝りたくても、もう母はいません
気強く寂しさを 堪(た)えた ・・・・ばか野郎と なじってくれよ
五十をとうに超え、親不孝なら誰にも負けない私にとって
この詩の内容がズシンと心に響き、また叱られているようでもあります。
えっ 離婚するの! 威張ってみたい?
最後の展開は少し以外で、何かしっくりこない感じをずっと引きずっていました。
そんなことは差し引いても何ら問題なく、彼の素敵なギターの音と一緒に
いつも感動の世界に入り込むばかりでした。
そんなある日、「離婚」についての部分が釈然としないという質問者がおられ、
yahoo!知恵袋での回答が素晴しすぎるんです。
回答者の方自身が解釈された内容を、とても分かりやすいストーリーで展開され
すっかり腑に落ち、とても感謝しています。
この歌はやはり深い。
浅はかな私が情けない。
『俺、死ぬまで あなたの子供・・・』
主人公の最後のセリフ。
思いは私も同じです。
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{蛇足}
作中、主人公が自分の『杜撰(ずさん)』さを振り返っているが・・・
杜撰の語源を
「撰」は詩歌や文書を編集する意
「杜」については詩人 杜黙(ともく)が作った詩は当時の様式(律)に合わないものが多かったため。(他説あり)
要は「杜さん」の作品は、いい加減で誤りが多い著作物?から転じたらしい。
新しいことにチャレンジする人・型にはまらない人間は、いつの世も生きづらく誤解も多かったのだろう。
意固地で自分勝手・その上ワガママな私は、この「杜撰さ」までも持ち合わせている。
本人は開き直っている面もあり、さほど気にしていない(風にみえるらしい)
申し訳なく思っているが、うまく言葉で表せない。
連れあいにとっては最悪の状況だろうことは想像にかたくない。
離婚など恐れ多くて考えたこともなく(たぶん)、自分を生きる 強さもない私には
「すぎもとまさと」さんの歌の世界・人間性に触れることで、ほんの少しでも自分磨きができ、「杜撰さ」もちょっぴり改ま・・・ ればいいんだけれども…
もうすぐお盆、久しぶりにおじいちゃんのお墓を訪れてみよう。
渋い赤色の実をつけたワレモコウの花は、さらさら揺れているだろうか・・・
了
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