1984年、CBSソニーに移籍し、ガゼボの「アイ・ライク・ショパン」に松任谷由実が日本語詞を付けたカバー曲、「雨音はショパンの調べ」が大ヒットした (ウィキペディア)
名曲『雨音はショパンの調べ』がカバー曲であり、「松任谷由実」さんが作詞していたなんて・・・
彼女については何も知らない私が、なぜかこの『悲しみのスパイ』に惹かれ、「小林麻美」という女性に惹きつけられたのは、歳をとったせいばかりではない気がするのです・・・
悲しみのスパイ 昭和59年(1984年)
1984年、時代は米ソ冷戦末期、「ゴルバチョフ」が登場する直前であり、ベルリンの壁崩壊に至るまでは、まだ5年の月日を要することとなります
作詞:松任谷由実 作曲:玉置浩二 編曲:武部聡志
不安を掻(か)き立てるように、静かなピアノの演奏で幕は開きます
そして編曲者「武部聡志」さんは強烈なインパクトでイントロから観衆の度肝を抜くのでした
モスクワは グレイの雨 忍び寄る たそがれ
帰る国を 失くす人を 声を殺し 抱きしめ
『守ってあげたい』が大ヒットしし、「原田知世」さんに楽曲提供し、また自らも歌う(ダンデライオン/時をかける少女)作品はことごとくヒット
作詞の「松任谷由実」さん、第二次黄金期の作品です
そしてあの「玉置浩二」さんが曲を付け、魅惑の声を携え「小林麻美」さんが神秘的に演じるのです
こんなとてつもない贅沢が、身近に触れることのできた時代を過ごしていたのです
今思うと、当時何も知ろうとしなかった私は、なんという「あわれ」なやつだったのでしょう
私を知らないと 云って あなたを知らないと 云うわ
誰かの解説によると、ここからのサビのコーラスは「玉置浩二」さんらしいです
そう思って聴くと、よりこの歌が好きになりました
つめたくそらした 瞳が 哀しければいい
さすがユーミン、最後はきっちりと締まります
間奏の素晴らしい「サックス」の響きから、2番に入っての厚みあるアレンジは「松任谷由実」「玉置浩二」のビッグネームを超えてくるほどの存在感を放っているように思えるのです
こと編曲に限っていえば、「斉藤由貴」ファン(実は私も隠れファン)には大変申し訳ありませんが、デビュー曲「卒業」(1985年)を遥かに凌駕(りょうが)していると確信いています(この曲のヒットにより名声を上げられたようです)
小林麻美とロングバージョンと田辺エージェンシー
『悲しみのスパイ』にはシングルオリジナル盤の他に「ロングバージョン」があるようです
「小林麻美」さんの言えば『雨音はショパンの調べ』、なかでもロングバージョンはとてもお気に入りの作品です(スピーカー・イヤフォン等の重低音の聞き比べのときには必ず聞く曲です)
ビジュアル的なことをいえば、人それぞれの好みは別れるところでしょうが、この声には普遍的な魔力を感じずにはおれません
このバージョンは、より彼女の魅力的なささやきを聴ける、昭和の宝の一つに違いありません
その素晴らしいお声を聴き、家庭をとても大事にされ、60歳をとうに過ぎても尚、ファンを裏切らない研ぎ澄まされたお姿
知れば知るほど、好きにならない要素が見つかりません
「小林麻美」さんその人が素敵すぎて「田辺エージェンシー」(夫が社長)も応援したくなるほどです(坊主好きなら、袈裟(けさ)まで大好きみたいな世界です)
そして今でも独立せず、律儀に活躍されている所属事務所の皆様方、「タモリ」さん「研ナオコ」さん「由紀さおり」さん「永作博美」さん「堺雅人」さん・・・み~んな大好きです
これからも、変わらぬご活躍を願っております
それにしてもこの社長、先見の明があるというか、美魔女好みというか・・・
特に女性の魅力に対しての、30年後40年後までの「目利(めき)き」具合が凄すぎます。
(今でも大好きな「夏目三久」さんも、きっと素敵なお歳のめし方をされていく気がいたします)
「小林麻美」
「あなたはとんでもないものを盗んでいきました。 私たちの心です」(映画「カリオストロの城」より、一部借用しました)
それは、まごうことなき歌謡界の「クラリス」嬢だったのでした。
P.S.
美人スパイ
アンナ・チャップマン
ロシア対外情報庁(SVR)に所属するロシアのスパイ。日本では、その容姿から「美しすぎるスパイ」と言われていたようです
FBIのおとり捜査員が接近したところ2日以内にモスクワへ逃亡する意思を示したため2010年6月27日、他の9人のスパイとともに一斉検挙された。
アメリカメディアでは「ロシアスパイ団の驚くほど美しいアンナ・チャプマンが逮捕された」「アンナのグラマーショットをチェックせよ」等といった見出しが踊っている (ウキペディア)
マタ・ハリ
第一次世界大戦中にスパイ容疑でフランスに捕らえられ、有罪判決を受けて処刑された。マタ・ハリ(Mata Hari)はダンサーとしての芸名。世界で最も有名な女スパイとして、女スパイの代名詞的存在となった。 (ウィキペディア)
宝石を身にまとった彼女の写真は、どこまでも妖艶で、いつの時代も男は弱い存在であることを再認識させられます
NHKが「マタ・ハリ」の特集を放送すると、先ほどちらりと聞きました
どのような内容かは、とても興味がありますが、それにしても柔軟になってきたものです
NHKの基準
1970年代「山口百恵」さんの『プレイバックpart2』の歌詞
NHKの歌番組で、「真っ赤なクルマ」 と特定の商品である「真っ赤なポルシェ」の歌詞を変更していました(勘違いされがちですが、紅白ではそのままのポルシェと歌っています)
今年(2020年)、「香水」の歌詞『ドルチェ&ガッバーナ』はOKとの見解です
今の時代、当然といえば当然なのでしょう
しかし私自身は何となく釈然としません
「NHKなのだから、いついかなる時もNHKたれ」
私の持論です(妻子からは、考えが古すぎると総バッシングです)
1978年、大みそかに百恵ちゃんが「真っ赤なポルシェ」と歌って以来、徐々に時代や若者への迎合、そして商業主義へと傾倒し始めていったといえば、少し大げさすぎますが・・・
緑の中を 走り抜けてく 真紅なポルシェ (阿木燿子:作詞)
確かに「真っ赤なクルマ」では「阿木燿子」さんもさぞかし傷ついたことでしょう
その後、もう一度彼女はこの歌詞に関して、愕然(がくぜん)とします
緑の中を 走り抜けてく バッタがおるで! (嘉門達夫:替え歌シリーズより)
時代と共に生きた「小林麻美」さん「阿木燿子」さんそして「嘉門達夫」さん
私の中では、同じく欠かすことのできない昭和のアーティストなのでした。
了
コメント
小林麻美さんとクラリスは結び付かないな。
メーテルならまだ分からんでもないけど。