恋あざみ 歌手・勝彩也 森進一さんにも負けていません

よど号ハイジャック事件、三島由紀夫割腹自殺・・・

この時代、1970年はまだ日本という国が定まらず、大きく揺れ動いていたようです

そんな暗い世相の中、「勝彩也」さんは作曲家の「彩木雅夫」さんに弟子入りし、この『恋あざみ』がヒットします

 

少し失礼な話ですが、(かつ あや)と読むみたいです

大変失礼な話ですが、歌のうまさも普通です

「森進一」さんの声に少し似ているところも辛いとこです

 

でも、この声、この歌い方、そしてなんといってもこの表情(後年のユーチューブ映像より)

「勝彩也」さん、好きにならずにはいられません

 

昭和遺産 『恋あざみ』 1970年(昭和45年)

作詞:泉淳三 作曲:彩木雅夫

 

愛しあっても どうにもならぬ

今日という日が 行き止まり

 

「どうにもならない」までずるずると無駄に過ごしていた、「行き止まり」ばかりの若き日々を思い出します

この時代の生きる厳しさなどは理解できるはずもありませんが、今更ながら、なぜかこの歌詞が心の奥に突き刺さります

 

思い出だけの あなたゆえ  遠くで幸せ 祈りましょう

 

”あなたゆえ”のところと”あたしは”の歌い方は「勝彩也」さんワールド全開です

ここを聞きのがすことはできないでしょう

 

あたしは 酒場の 恋あざみ

 

”こ~い~~い~~~あ~ざ~み~”

ここには誰も立ち入ることのできない聖域がありました

 

「歌のうまさも普通」とのコメントを後悔しています

聞けば聞くほど彼の歌にのめり込んでいくのです

正に職人芸なのでした

 

終始素敵な笑顔を浮かべて歌われているお姿は、とても実直そうです

衣装もシブく、茶色のスーツは襟(えり)にこげ茶のふちどり、服全体に薄くあしらわれている花柄は「あざみ」でしょうか?

 

どうせ咲かない 花だもの

これきりあなたにゃ 逢いません あたしは涙の 恋あざみ

 

3番の最後のやるせないこの歌詞が、控えめな柄(がら)のスーツに、じんわりとしみ込んでいくようです

 

この歌唱法、昭和の文化遺産に推薦いたします。

 

作曲家 彩木雅夫(さいきまさお)

 

『花と蝶』『年上の女』/ 森進一

『なみだの操』(ちびまる子ちゃんがお風呂で歌っている歌です)夫婦鏡』(このブログで紹介しています) / 殿さまキングス

『逢わずに愛して』『長崎は今日も雨だった』 /内山田洋とクールファイブ

 

ウィキペディアで「彩木雅夫」作品を検索すると、この他にも計14曲の数々の昭和の名作が紹介されていました

しかし、とても悲しいことに『恋あざみ』が入っていませんでした

 

「泉淳三」さん「彩木雅夫」さん「勝彩也」さん、そして『恋あざみ』

もっともっと評価されてほしいと願わずにはいられません

 

「彩木雅夫」さんの作品リストの最後に、興味深い歌を見つけました

 

『長崎の今日は晴れだった』前川清のそっくりさんと、元クール・ファイブの小林正樹、宮本悦朗によるユニットのシングルのようです)

歌:後川清&ホットファイブ、作詞:ヒロアキ とありました(ウィキペディア)

 

後川清&ホットファイブ・・・

《クレヨンしんちゃん」でいうところの「サトーココノカドー」的なボケです

このひねりのないシンプル加減が、何とも言えず好きでたまりません

いつの日かユーチューブかどこかで、お会いできることを楽しみにしております。

 

「猪俣公章」 森進一と出会い、共にスター街道を 男の悲哀3曲

 

P.S.

 

「彩木雅夫」さんを調べていると、こんな言葉に出会いました

2010年代に入ってからはVOCALOIDを使用した作品を「まさP」名義でニコニコ動画に投稿し、「史上最年長ボカロP」として若い世代にも名を知られるようになった (ウィキペディア)

VOCALOID(ボーカロイド)

 

VOCALOID(ボーカロイド)とは、

  1. ヤマハが開発した音声合成技術、およびその応用製品の総称
  2. 上記応用製品に設定されているキャラクター群のこと
  3. 略称としてボカロという呼び方も用いられる       (ウィキペディア)

 

さすが、世界最大の総合楽器メーカー「ヤマハ株式会社」

オートバイや船外機を製造するヤマハ発動機と共に、世界に誇れる日本の企業です

 

「VOCALOID」に対応したボーカル音源といえば、私でも名前ぐらいは聞いたことのあるバーチャルアイドル歌手「初音ミク」(はつね ミク)

彼女もこんな技術が使われていたようです(実はまったく理解できていません)

 

「勝彩也」さんを訪ねてみると「初音ミク」ちゃんに出会いました

 

今年72歳になられるであろう勝さんに対して、かたや「永遠の16歳」

比べてみても何の意味もありませんが、演歌が似合う熟女になったミクちゃんも見てみたいような気がしないでも・・・

 

う~ん、やっぱりしないか!

 

 

箱崎晋一郎 抱擁 昭和49年(1974年)

仲宗根美樹 『川は流れる』  「ありま ひょうえの こうようかくへ♪」も名曲です

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