作曲家「たきのえいじ」さんは、アイドル「小泉今日子」さんにデビュー曲『私の16才』を提供し、大スターへの道を授けました
この作品には原曲があり、作られたのは1979年です
その翌年には、ジャンルをがらりと変え、演歌の王道『恋しくて』を発表されました
しかも、作詞も手掛けられており、あふれんばかりの才能を発揮されているのでした
曲を作り、数々の詩を紡ぎ、幅広い分野で活躍されておられました
過去形を使ったのは、私は何も知らない愚かなる民だからです
【二兎を追う者は一兎をも得ず】
この使い古されたことわざがいかに不確かなものかを、実力を持って証明してくださいました
彼は、二匹のウサギを追い詰め、捕獲し、大事に育て、その後多くの素晴らしきウサギたちを新たに育て続けていくのでした
失礼な表現ですが、ただ「なんとなく好き」程度だったこの曲です
恋しくて 三沢あけみ 1980年
作詞・作曲 たきのえいじ
リピート再生を何度も繰り返しています
昭和風に言い換えれば、「壊れたレコード」みたいに・・・(しかし、アイフォンは優秀らしく、文句も言わずにきっちりと擦り切れることなく完璧な再生を続けます)
結論①:まごうことなき昭和の名曲です
結論②:間違いなく「三沢あけみ」さんの楽曲の中でも最高峰の作品です(他はあまり知りませんが…)
結論③:(色っぽい)(5年前にアップされていたモノクロの動画を拝見させていただいています)
心 心 心だまして ひとり 飲む酒
この出足のフレーズが好きでたまりません(『私の16才』を聞いた時とまったく同じ感想です)
言葉の繰り返しが、心地よいリズムを伴って、ズキン・ズキン・ズキンと心に突き刺さります
この歌を歌える喜び、確かな手ごたえ、歌い手「三沢あけみ」さんの輝くような瞳にそれを感じるのです
また、演歌ど真ん中のこの曲に、ギターのアルペジオでの進行も新鮮です
私が〇んだら あの海へ流して
髪をかきあげながらの一瞬の裏声
体幹が揺らぎ、ふらつくほどの気持よさです
女だから 女だから
耐える 忍ぶ あせる ふるえる
この歌詞と曲の流れの溶け合いに、打ちのめされます
感動に震えるとはこういうことかもしれません
以上のことは、この映像の「三沢あけみ」さんの表情に見とれていたせいでは決してありません
ただ曲のみ聞いているときに比べ、多少意識が飛んでいたかもしれません
若気の至り、いや老境の至りと失笑ください
「たきのえいじ」さんは、その他にも私の好きなところをビシバシ突いてきます
『とまり木』/作詞・作曲
「小林幸子」さんの素直な歌い方が印象に残ります
そこには当然、派手な衣装や装置は見当たりません
『ふりむけばヨコハマ』/作詞
「マルシア」さんが遠くブラジルより、この名曲を歌いにやってきてくれたのです
”恋はいつも背中合わせ、追えば追うほど手のひら返す”
意味深である
「たきのえいじ」さんの登録されている楽曲数は1000曲を超えているそうです
幾久しく活動されることを、今後もお祈りいたします。
P.S.
『とまり木』を聞いていたら、何だか『ふたたびの』も聞いてみたくなりました
昔からずっと、私には「小林幸子」さんの作品の中では「二大巨頭」の位置づけとなっています
了
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