海は恋してる ザ・リガニーズ 1960年代の素敵な感受性

時代は1960年代後半、ザ・〇〇〇ーズと言えば当然にグループ・サウンズの一角として活躍された方々と思い込んでいました

しかし、「ザ・リガニーズ」は、この路線とは一線を画し、穏やかなフォークサウンズを私に届けてくれたのでした

 

グループ名からしてコミックバントかなと思いきや、「お笑いなし」の純愛ドラマだったのでした

 

時代は繰り返されるのか?

 

【時代は繰り返す】

アパレル業界でこの言葉を時々言われているようです(たぶん、よく知らんけど…)

まぁファッションについては、同年代のじじ~連中のなかでも、とりわけ無頓着な私がこれ以上語るネタなど一切ありません

何においても、昭和が見直されているようでとても嬉しいことです

 

そして、この作品全体としての透明感

純度100%、穢(けが)れのない素直な思い

美しい自然を当たり前に大事にし、当たり前に明日への希望がもてたあの頃

「疑う」という言葉が今ほど身近ではなく、ずっとかなた向こうにあったような気がします

 

はたして、こんな時代が再び繰り返し訪れるのでしょうか?

「歴史は繰り返す」かもしれないが、「あの頃の思想」は取り返すことのできない貴重なものだったような気がしてなりません

 

一縷(いちる)の望みを未来に託しながら、今日も『海は恋してる』を聴いています

 

海は恋してる 1968年(昭和43年)

作詞:垣見源一郎(村石政志) 作曲:新田和長  編曲:ありたあきら(小杉仁三)

 

海はすてきだな 恋してるからさ

いつの時代も恋するものは皆、輝いて見えるとよく言われます

 

「恋する権利」は、小学生でも大人でも80過ぎてもなお、生きている者みんなに平等に与えられています(思えば自分は、この権利を使うことなく十数年が過ぎ去ろうとしていす)

 

海がてれてるぜ 白いしぶきあげて

えくぼのような ゆれる島影

美しい波を運んでくれる「海」もまた恋に輝きます

 

それにしても、今にも穏やかな波音が聞こえてきそうな、落ち着いたボーカルの低い声とスローな曲調です

変なアロマテラピーよりも、このリラックス効果は絶大で、身も心も癒(いや)されていきます

 

君はきれいな(アーア) 海の恋人

ここから、綺麗なコーラスが加わります

高音の”アーア”の入るタイミングがとても魅力的です

 

やさしく 抱かれて 夢を ごらんよ

ここまでの一連の歌詞を聞いて、私は少し首をかしげました

 

「君」と「海」と「主人公」との関係です

作者の意図や正解なんて、少しかじっだけの私にはわかるはずもありません

 

一人、浜辺で「君」は戯れています

「君」に恋してる「主人公」は、少し離れた砂浜から温かい目でそれを見つめているのでしょう

無邪気な笑顔、そして「君」の素敵なえくぼを・・・

 

そしてこの「海」も、きっと同じ思いに違いないはず

気がつけば、「君」は「海」の波間に見え隠れしながら、穏やかな波に抱かれるように揺れているのでした・・・

 

ピント外れな妄想を、勝手にすきなように書いてみました

 

この歌にはここからセリフが入ります

少し照れ臭いような内ました

 

ふと歌詞の一部が思い出されました

私の好きな歌に「谷村新司」さんの『22歳』という作品にこんな場面があります

愛の映画に照れて笑った あなたが寂しかったわ

 

当時、女性の22歳という年齢は、世間も本人も当然に結婚を考える微妙なとしごろです

「谷村新司」さんは、そんな不安な思いと深い愛情を素敵な曲に乗せ描きます(私は以前より、彼の代表的な傑作と信じています)

 

悲しいかな、私には青春の甘酸っぱい思い出もなく、22歳でもありません

それでも、『海は恋してる』を照れることなく、これからもずっと「海」に抱かれるようにずっと聞き続てていきたいと思っています。

 

カーペンターズ 名曲『イエスタディ・ワンス・モア』 訳詞にも注目です

 

 

 

 

 

 

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