昭和の名曲と言えば、『上を向いて歩こう』
国民的歌手「坂本九」さん(以降、失礼とは思いましたが、九ちゃんと呼ばせてください)が歌ってくださいます
このブログの記事も、駄文(だぶん)ばかりを積み重ね、100記事目となりました
私にとって、日本人にとって「九ちゃん」なくして、昭和音楽は始まらない気がします
上を向いて歩こう 昭和36年(1961年)
作詞:永六輔 作曲:中村八大
「一人ぽっち」永六輔
「永六輔」さんを尊敬するさだまさしさんは「右も左も、上も下もない人」とおっしゃっています
”ウィキペディア”には、たくさんの説明が記されています
一つ一つ読んでいると、一人の伝記が綴(つづ)られているがごとく、興味深いものでした
「せき・こえ・のどに浅田飴」のイメージが強い、古い歌の作詞をしていた「ラジオの人」から、一本筋が通った生き方をされてきた、偉大なる昭和な人へと一新されました
永さんの歩み、詩の世界に、心より感銘を受けました
上を向いて 歩こう 涙がこぼれないように
この歌い出しを聞いて、いったい何人の人達が、勇気をもらったことでしょう(木琴の軽やかなイントロも、心が和(なご)みます)
思い出す 春の日 一人ぽっちの 夜
「一人ぽっち」との言い方は、九ちゃんによく似合います
永六輔さんの詩の力を感じずにはおれません
坂本九さんが歌うとなぜか
思い出す 夏の日 一人ぽっちの夜
でもなぜでしょう、九ちゃんの明るい声を聞いていると「一人ぼっち」じゃない気がしてきます
幸せは 雲の上に 幸せは 空の上に
幸せは、遥(はる)か彼方(かなた)、実際にあるかどうかも分かりません
不安がいっぱいなのです(この詩には、そんな想像までしてしまいます)
でもなぜでしょう、九ちゃんの笑顔を見ていると、明るい未来が見えてきます
今日がどんなに辛くとも、明日への希望が湧(わ)いてくるのです
泣きながら 歩く 一人ぽっちの夜
泣きながら、しかし歩きつづけます
どこまでも前向きな九ちゃんと重なるようで、悲しくも励まされる思いになります
「SUKIYAKI」中村八大
悲しみは 星のかげに 悲しみは 月のかげに
軽やかなリズムとこの旋律が、世界中の人々を魅了します
「SUKIYAKI/(上を向いて歩こう)」の世界的大ヒットで、改めて日本でも再評価されるのです(世界的に知名度の高い米国の音楽チャート「ビルボード」ランキング週間1位に輝きます)
あくまでも日本語版で、受け入れられたのです
「中村八大」さんの曲が全米を駆け巡ったことは、日本の誇りでしょう
『こんにちは赤ちゃん』で二度目のレコード大賞を受賞されています
テンポよく流れる曲の数々は、どれも雄大さをも兼ね備えているように思われます
(私は特に『初めての街で』が好きです)(西田佐知子 / 菊正宗CMソング)
坂本九「雲の上に、空の上に」
ロックン・ロール(ロカビリー)出身というのも驚きでしたが、チャリティー活動や、特に手話を取り入れた音楽に熱心だったことを、初めて知りました
日本初の手話の歌『そして想い出』(昭和54年)を全国ろうあ者大会で披露します
「九ちゃんのたくさんの慈善活動を知るにつけ、日本の福祉事業、ボランティア活動文化は、10年遅れたのではないでしょうか」
と書こうとメモしていましたが・・・(”ウィキペディア”で、「彼の死により、手話が市民権を得るのに5年は遅れた」と、実際に記されていたので、かなり先を越されていたようです)
間奏の口笛はご本人が吹いておられます
あの素敵な笑顔が「雲の上に、空の上に」浮かび、口笛の音色が「雲の上、空の上」からいつまでも聞こえてくるのです。
日本人の心を蘇らせてくれる昭和の名曲『上を向いて歩こう』
平成の世に鬼才「近藤房之助」さんが、素晴らしいカバーをされています
決して失ってはならない、昭和の心が歌い継がれていたのでした。(2020年12月・追記)
P.S.
遺作 『心の瞳』
1985年5月発売されています(日本航空123便墜落事故・1985年8月12日)
作詞:荒木とよひさ 作曲:三木たかし 編曲:川口真
心の瞳で 君を見つめれば 愛すること それが
どんなことだか わかりかけてきた
九ちゃんは、今後について、自分の歌について深く考えていたのかもしれません
夫人「柏木由紀子」さんへ本当の気持ちを伝えるラブソング、ステージの最後に歌えるような曲ができたらいい(”ウィキペディア”より)と、語っていたようです
妻を愛し、家族を愛し、障碍者(しょうがいしゃ)の方々を愛し、そして人を愛し続けた「坂本九」さんです
ボランティア活動の経験さえない私です
せめて家族へ、『心の瞳』で見つめることから始められたらと
突然の事故、予想だにしなかった災害にあわれ、尊い生命を無くされた方、ご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます (2020/3/11)
それでは、この歌詞の終りを記載して、この記事を閉じたいと思います
愛のすべて 時の歩み いつもそばで わかち合える・・・
心の瞳で 君を見つめれば
了
|
コメント