『あの場所から』作詞:山上路夫/作曲:筒美京平
この楽曲の歌い継がれた過程に驚きます
名曲は決して途絶えることなく、永遠に残り続けるのでしょう
「Kとブルンネン」 1970年(昭和45年)
オリジナルは、「Kとブルンネン」という二人でのデュエットでした
名前の「K」は意味不明ですし、「ブルネイ」は聞いたことがありますが「ブルンネン」は発音しづらく聞いたこともありませんでした
(まったく関係ないですが、「ライコネン」や「ハッキネン」が活躍していた頃のF1が懐かしく思い出されました)
当時の男女二人組のコンビとして「チェリッシュ」の存在感は大きく、歌唱力とインパクトではその後の「さくらと一郎」に圧倒されてしまいます
そんな中、最初にカバーしたのが「南沙織」さんでした
名曲の復活です
南沙織 1972年(昭和47年)(アルバム『早春のハーモニー』に収録)
他の方と聞き比べてみると、同じ曲だけに「南沙織」さんの歌唱力が際立ちます
言葉の一つ一つが聞き取りやすく、落ち着きます
『17才』でデビューしてわずか1年、この作品のみならず、そのパフォーマンスの高さに今更ながらに驚きです
(以前と同様、「南沙織」さんの紅白でのステップと歌唱が好きすぎて、またまた見てしまい、永久保存版として「トルミル」に入れました)
朝倉理恵 1973年デビュー
作詞:山上路夫 作曲:筒美京平 編曲:高田弘
彼女のお名前を知りませんでした
素晴らしい歌唱をしておられます
「南沙織」さんではあまりにも哀愁が漂いすぎます
いわゆる「艶」があり、まばゆいほどに圧倒されます
一方「柏原芳恵」さんが歌うと、あの魅惑的な微笑みとうわめ目線にドキリとして歌に集中できません
やはりこの歌は、「朝倉理恵」さんの初々しいアイドル感がとてもぴったりとはまる気がします
白いベンチに腰かけながら
一つ一つの言葉をはっきりと、しかもとてつもなく可愛く歌ってくださいます
8分音符(?)を細かくスピーディーに刻むこの曲調は、1970年ということを考えると、意欲的かつチャレンジングだと思います
遊ぶ鳩を二人で見てた
やはり可愛い
どこをとってもめっちゃ可愛いその歌い方は、80年代から始まる恣意(しい)的な感じは一切ありません
あくまでも一生懸命さだけが全面的に伝わってくるのです
こわれた愛を 二人
やりなおしたいの あなたと
”遠いあの日”の思い出を取り戻すことができるとしたなら…
やはり白いベンチのあるあの風景 ”あの場所から”…
”やりなおしたいの”
この「の」のところは聞き逃せません(「おのののか」みたいな、変な文章になりました…)
「の~ん」と微妙に下がります
とろけるような甘さで、心が癒されます
聞いているこちらは、楽しさ爆上がりです
このサビの部分のアレンジも他と違い、素敵な感じになっています
オリジナル以外はすべて「高田弘」さんが編曲されていますが、このバージョンは特に気合が入っていると確信しています
復活の魔術師 柏原よしえ 1982年
「柏原芳恵さんのファン」は多く、浩宮徳仁親王(現・天皇)さまもご発言されており、芸能人・政治家と多岐に渡ります
名曲『ハロー・グッパイ』はカバー曲であることは有名です
「アグネスチャン」のB面曲『ハロー・グッドバイ』を「讃岐裕子」さんが2番の歌詞を変え、最初に『ハロー・グッパイ』をリリースしています
そして「柏原よしえ」さんがカバーし大ヒットとなりました
あの振り付けを指導した人は天才です
『あの場所から』も最初に聞いたのは彼女からです
いずれも、隠れた名曲を再生し世に広めていただき、感謝の念に堪えません
野村克也監督は、選手を育てることにおいて優れた才を発揮された方です
広島を自由契約となった小早川選手を見事復活させます
当時「野村再生工場」の傑作とまで言われました
ノムさんもきっと「柏原芳恵」さんのファンだったに違いありません(ただし、根拠は一切ありません)
曲・歌詞・それぞれの歌い手、すべての方に尊敬の念を抱きます
そして、見事に再生された昭和の名作『あの場所から』
偉大なる名工の方々が、いろんな技術を継承しながらの、現在に誇れる「最高傑作」として大切に保存していきたいと思います。
了
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