曲の間奏部分には、その作品の表情が色濃く反映されていると思います
イントロでもなくサビでもないこの間奏に、素敵な横顔を見つけることができるのです
数ある作品の中から、独断と偏見による3曲をここにご紹介いたします
『ダンシング・オールナイト』 もんた&ブラザーズ 昭和55年
作詞:水谷啓二 作曲:もんたよしのり 編曲:もんた&Brothers・松井忠重
この作品は間奏界の王様だと思っています
これまた、間奏での主役楽器はやはりギター
王者の風格・芸術性は他に類を見ません
オリジナル盤、テレビやコンサートでの生演奏、どれを聞いても鳥肌ものなのです
まず一番の終わりに軽く披露します(ここだけでも十分なご馳走です)
そして、二番の始まる前のこの音楽性、流れるようなリズムは圧巻です(一流シェフの手により厳選された素材を堪能できるフルコースが味わえます)
この部分を聞いている時の「もんたよしのり」さんの嬉しそうな横顔が今にも浮かんできそうです
細かい演奏技術はよくわかりませんが、『ダンシング・オールナイト』を聞くたびにこの間奏が楽しみで仕方ありません
この歌の歌詞にあるように ”・・・このままずっと” ”・・・瞳を閉じて” ・・・といつまでも聴き続けていたい作品なのでした。
『東京ららばい』 中原理恵 昭和53年
作詞:松本隆 作曲・編曲:筒美京平
大人に成り切れない少女が、都会の片隅で一生懸命に生きるさまを「筒美京平」先生は素晴らしいアレンジで表現されます
その場限りの出会いと別れ・・・
時は午前3時から午前6時へと進んでいきます
2番が終わり、繰り返し部分で最大のクライマックスは訪れます
孤独さ そう みんな同じよ
送るよ いい 車を拾うわ
この部分のギターの音色は突出しています
そこに、カスタネットとベースが程よく絡みます
間奏からの歌詞にかぶせたアレンジを聞くたび、「生きててよかったぁ」といつも思ってしまいます
私には「中原理恵」さんが黒いドレスを身にまとい、赤いバラをくわえながら歌っている姿が、はっきりと目に浮かぶのでした(勝手なただの妄想です)
間奏部門にエントリーするには少し邪道な感じもしますが、【昭和の名曲 大好きな間奏】といばなぜか最初にこの作品が浮かびました。
『部屋とYシャツと私』 平松愛理
編曲:清水信之
私の好きな彼の編曲作品に『愛・おぼえていますか』(飯島真理) 『クリスマスキャロルの頃には』(稲垣潤一) 『う、ふ、ふ、ふ、』(EPO) 『くちびるヌード』(高見知佳) 『東京見返り美人』(研ナオコ)・・・
天才編曲家です
そしてこの作品
ハープとオーボエの組み合わせは最強だと以前から思っています
その他たくさんの楽器でアレンジされており、細部にわたり作りこまれています
この曲に間奏はありません(なので、タイトルに急遽「&アレンジ」と追加しました)
でも、そのことが逆にその時々の楽器が間奏に値すると考えてもいいのではないでしょうか
カラオケだけ聞いてみたい曲【ベスト3】に入っています(一つは『青春時代』、もう一つはすぐに出てきませんが…)
この曲を聞くといつも思い出す作品があります
フルオーケストラで演奏される【ボレロ】(ラヴェル作)
ちなみにこの後、ガリシア交響楽団による演奏をYouTubeで2回見させていただきました(約50分と少々疲れました)
とにかく『部屋とYシャツと私』
一つ一つの楽器の特徴を生かし切るこの超名作に匹敵すると信じています
P.S.
この作品のリリースは1992年3月でした
ちょっとヤバいなと思いつつ、スマホで調べると平成4年!
まぁ、ギリ『昭和の名曲』の範囲内!! と納得して頂ければ幸いです。
了
|
飯島真理 『愛・おぼえていますか』 天高く突き抜ける歌声、おぼえています
コメント