デビュー以来、解散をしないバンドはいくつもあります
みんなが仲良く活動してるグループも多分あるでしょう
また、歌い続けるという経験は偉大なもので、各自の歌唱力を向上させることとなります
しかし、このアルフィー(Alfie/ALFEE/THE ALFEE)は全く次元が違っていました
30年たっても、40年たっても、恐ろしいことに50年たってもアルフィーなのです
演奏は、ますますもって切れが増している気がします
そしてその歌唱です
人はこれほどまでに、その声帯の能力を持続し続けることができるのでしょうか
進化し続けられるのでしょうか
公開されている動画の数々は、いずれも恐ろしいほどに輝き続けています
トークショーも格別に面白いです
テンポよく繰り出されるお話は、とても微笑ましくうらやましい限りです
そのような動画を見ていると、遅まきながらも(少なくとも40年は大きく遅れましたが…)ファンにならない選択はありません
『木枯らしに抱かれて…』 THE ALFEE・アコースティックバージョン
「小泉今日子」に提供されたこの楽曲をご存じの方も多くいるでしょう
アルフィーによるこのセルフカバー、一度は鑑賞しないと今を生きる資格はありません
作詞・作曲:高見沢俊彦 編曲・THE ALFEE
出逢いは風の中 恋に落ちたあの日から
アコースティックギターの音色が、限りなく美しく響き渡ります
少食の私ですが、このイントロを聞いただけで、ご飯を5回ぐらいはお代わりできそうです
ファンでもなかった私は何も知りませんでした
アルフィーの歌は当時から聞いていたはずなのに、何一つ気づかないでいた私は、木枯らしに吹き飛ばされたいです
【高見沢俊彦】さん
彼がほとんど作詞・作曲されているのが驚きです
曲がすごい
衣装とギターの派手さがすごい
なにより、この歌詞のすべてがすごい
せつない片想い あなたは気づかない
【服装】
いつもよりおとなしめの印象でしたが、よく見るとギラギラのこってり味しようでした
以前ならちょっぴり引いていました
しかし不思議なもので、彼のあまたの才能を目前にすると、ギターの派手さを含めてすべてがいとおしく感じられてきました
【桜井賢】さん
そもそも「アルフィー」に注目したのも、彼の歌からです
その気持ち良い伸びやかな歌声は、当時の映像化と思いきや、まったくもって最近のものでした
「荻野目洋子」「岩崎良美」少し古くは「松村和子」「南沙織」・・・(敬称略)
(ちなみに、「南沙織」さんの久しぶりの紅白でのステップと歌唱が好きすぎて、また3回ほど見てしまいました)
今でも現役以上の状態を維持されている、素晴らしい方々です
そんな中の「桜井賢」さんは、想像を超えていました
あの声量と安定感、黒のサングラスの決まり具合は、もう二度と現れることがない気がします
間違いなく、人間国宝でいいでしょう
【服装・他】
地味な色合いのスーツです しかもスリーピース
スマホを持っていないのもさすがです
【板崎幸之助】さん
いわずと知れた、「フォークの生き字引」的な先生です
歌の実力はよく知りません
アコースティックの音色とトーク力で、すべてを凌駕しています
【服装】
カジュアルなジャケット&ジーンズ
パッと見以上に一番こだわっていそう
別バージョン、「谷村新司」さんとのセッションでは、メインボーカルを務められ、違和感なく完璧にこなされておられます(前日に軽いノリで決まり、初めて歌ったようです)
珍しく正装に近く、オシャレに決まっていました
三人三様の服装です
アルフィーは、それぞれがそれぞれを心からリスペクトしているのでしょう
THE ALFEE ほろ苦い思い出
アルフィーの当時について、思い出されることはほとんどありません
あえて挙げるならこれただ一つです
知り合いになり始めたばかりの女性からの一言
”アルフィーのコンサートに時々行くんです”
”ふ~ん”
私のなかで、カセットもしくはCDはもとより、全歌謡史においても彼らは一切登場しませんでした
当時は、「百恵ちゃん」ロスから3年がたち、キャンディーズの「ミキちゃん」が復活しても”なんだかなぁ”だし、「聖子ちゃん」も”聖子ちゃんカット”ではなくなっているし、いまさら「メダカの兄弟」でもないし・・・
このころから、歌謡曲に興味を失っていたのかもしれません
あの日、あの時、例の女の子とアルフィーのコンサートに一緒に行っていたなら・・・(多分、何も変わってはいないのでしょうが)
今思えば、アルフィーファンだった人はいい人に違いありません
芸術を見る目・人を見抜く力が優れていたはずです
24~25歳の私はあまりにも考えが幼く、何も見えず何も理解できない大馬鹿野郎です
かくして、私の「青春」はほとんど扉が開くこともなく、当然にして恋愛事情についてはペラッペラのスッカスカとなってしまいました
現在、情熱のかけらもない「朱夏」を無駄に過ごし、老年期の入り口である「白秋」に立っています
お歳のことはあまり触れたくはありませんが、アルフィーの皆さん69歳でした
彼らの高度なパフォーマンスは、「朱夏」のごとく繊細かつ荒々しく、200色以上の素敵な「白秋」を見せてくれています
この作品は、ますます高齢化が進む今、絶対に聞いておかなければいけない、超人的芸術なのでした
文章にまとまりがなく、アルフィーへの思いが十分に伝えることができません
わが心は、まだまだ厳しい寒さが続く「玄冬」そのものです
しかし、アルフィーの存在に勇気と力をもらったことは、感謝してもしたりることは決してありません
P.S.
「研ナオコ」さんの『窓ガラス』は大好きな曲です
特に高音質なイントロに心酔していました
アルフィーの演奏と知り、なんだか一人にんまりとしています。
了
研ナオコ 『愚図 』『一年草』 「かもめはかもめ」ナオコはナオコ、何十年経っても変わりません
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