「一目ぼれ」
お付き合いさせて頂くようになってからまだ日は浅く、それ故に懐かしいという感情も遠く、希薄なのでございます
初めてお目にかかった頃のことは、はっきりとは覚えておりません
しかし、あれはまさに「一目ぼれ」、衝撃的めぐり逢いだったことは、今でもゆるぎなく思っている次第であります
アルバム『テキーラ・ムーン』/ 月のあかり
「桑名正博」さんは、「筒美京平」先生との出会いにより『哀愁トゥナイト』『セクシャルバイオレットNO・1』等のヒット曲を世に送り出します
プライベートな問題を克服しつつ、このロック風な3rdアルバム『テキーラ・ムーン』は意欲的に発売されました
そして2曲目に衝撃の出会い人『月の明かり』は収録されています
灯りをつけるな 月の光が
やさしくお前を てらしているから
「プライベートな問題を克服」
このアルバムの紹介の文章を引用させていただきました
すべてを優しく包含したこの表現に、アーティストへの愛を感じます
過去を反省し、将来に向かって努力することこそ大事です
このアルバムの1曲目から、気持ちの入りようが違います
反省ばかりを繰り返してきた私なんかは、将来はもうなくなってしまいました
将来はないですが思い出はあります
こんな私でも優しく月の光が照らしてくれることを、願わずにはいられません
出会いは5年前のYouTube動画
どこかのスタジオで、大都会の夜景をバッグを使い歌われています
ギターでの弾き語り選手権があれば、最高峰に位置していると思います
再生回数196万
『月のあかり』バージョンではNO・1だと確信していました
よろしければ詳しい内容は、5年前に投稿している、下記ブログをご参照ください
桑名正博 『月のあかり』 歌う姿は超セクシャル&バイオレンスでした
衝撃後の薄れへの恐怖
今回再度取り上げるにあたり、いろいろ動画を見なおしていると、14年前に投稿された『月のあかり』に出合いました
私にとっての「桑名正博」さんの幅がまた一つ広がった思いです
最初に少し触れたように『月のあかり』は、隠れた名曲に位置付けていたのです
でも、世間はこのような名作は見逃すことはありません
再生回数なんと1117万回
どうやら全く持って「隠れて」いませんでした
ライトの当たり具合が”月のあかり”と同調し、抜きんでた演奏と合わさり、「日本の宝」へと完璧に仕上がっているのでした
この作品を聴くたびに思うことはいつも一つだけ
「ずっと何度も聞いていたいけど、飽きてしまうのが怖い」
人とは悲しいもので、同じ刺激に耐性ができてしまいます
最初の衝撃は徐々に薄まってしまうものです
初めて飲んだ「スプライト」の強烈な炭酸…
不二家「ネクター・ピーチ」のあのドロッとしたとろけるような、贅沢なあの甘さ…
どれもすべては甘酸っぱい思い出として、少しづつ溶けていってしまいます
『月のあかり』
最初のLP収録(1978年)、シングルカット(1988年)、そして数々のライブ映像、どれをとっても聴くたびに新たな発見があります
「飽きてしまう恐怖」はもう感じることはありません
いつまでも新鮮な気持ちを保ち、鮮明に心に残しておきたい作品となったのでした
「Hi-Cオレンジ」の優れたデザイン性と、ジュース缶としての黒色基調は、とても前衛的で忘れられないのと同じように・・・
*なお、「C」の字はオレンジ色にいろどられ、「アップル」バージョンではしっかり「赤」で色付けされていました
了
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