近年、特に言われ出した言葉に「オールドメディア」があります
マスコミ関係者にとっては苦々しく聞かれていることでしょう
「印象操作」もまたしかりです
テレビに興味ない私はどうでもいいことですが、「印象操作」にも素敵なものもあるのです
文章にリズムを与え、聞き手の注意を引く、そのような手法の一つが「倒置法」というやつです
受け手の印象がかなり違ってくるのです
その最たる例がこの『悲しい色やね』の最初の情景表現なのでした
康 珍化(かんちんふぁ)さんの世界が好きすぎて…
『悲しい色やね』の情景のリアルさ
作詞:康 珍化 作曲:林哲司 編曲:星 勝
にじむ街を ふたり 見ていた
彼女の瞳には、夜に輝く港街がにじんでもなお、素敵な思い出ばかりが流れ過ぎます
桟橋に 止めた 車に もたれて
先程説明した「倒置法」により、情景が鮮やかによみがえります
男は遠くを見つめ、女は耐えきれずうつむきます
車は少し使い古したベージュ色のミニクーパー・・・
「康 珍化」先生は舞台を鮮明に照らすことにより、聞き手サイドの没入感が自然と深まります
さらに、1番の終わりのこの歌詞で、心情と情景を強烈に焼き付けらるのでした
大阪の海は 悲しい色やね
さよならをみんな ここに捨てに 来るから
しかも倒置法に、新たに「比喩」が加えられ、バージョンアップしているのでした
他の提供作品
『桃色吐息』では「別れを意識した彼の言葉は異国の響きに似ているのが不思議」・・・と
『バスルームから愛をこめて』には「欠けたお月様に、浮気な彼の弱さを嘆く」かわいらしい女性像が描かれています
上田正樹はシンガーソングライターでした
大変失礼なお話をしますので、ファンの方はこれから先は読まないでください
ヒット曲は『悲しい色やね』だけの一発屋だと思っていました
この歌を聞いた後は「BORO」の『大阪で生まれた女』で、大阪をコンプリートしたみたいな…
「上田正樹」さんの歌い方も、オリジナルと大きくかけ離れ、別世界へ行ってしまったような…
しかし、私は大変な勘違いをしていました
彼のことは何もわかっていなかったです
『わがまま』を作詞・作曲されていたことを知るまでは・・・
最後は、出来の良くない倒置法をまねてみました
ブログの宣伝の「まえふり」も兼ねており、申し訳ございません
上田正樹 『わがまま』 大人の女性の悲しい色が滲(にじ)んでは消え・・・
P.S やっぱ 大阪の歌が好っきやねん!
*たかじん作品は『東京』がとても好きなので、今回は入っていません
何度でも聞き続けたい「大阪の歌」ベスト5
本文で少し触れたように、『悲しい色やね』『大阪で生まれた女』この2曲は外せません
ここからは少しづつ「マイナーソング」が入ってきます
『大阪暮色』
「桂銀淑」さんのかすれた声での嘆きは「上田正樹」さん同様、中毒性を感じずにはいられません (シェーン) カンバック!
『放されて』
(ほかされて)と読みます(いわゆる、捨てられることです)
文字の変換にいつも苦労します
隠れた名曲で、以前にもブログで取り上げています
ラストは『河内のオッサンの唄』
隠れきっており、誰も知りません
愛情あふれるナニワソングです
ほんの少しのどぎつい大阪弁(河内弁)をお勉強されたい方は、ぜひ聞いてみて下さい
「ミス花子」先生は、以前から作曲家としてもとても尊敬しております
軽妙なリズムの中に、力強さと哀愁が同居しており、ガラケーだった頃はいつも再生リストの補欠として必ず入っていました
了
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