『そんな夕子に惚れました』 歌手、増位山太志郎の「そんな男のひとりごと」だったのかもしれません

「増位山」は、先代の出身地である、姫路市にある山の名であるらしい

先代(父)の名前を受け継いだ彼は、東京生まれの東京育ちにもかかわらず、出身地は兵庫県姫路市です

 

岡山在住の私は、同じ岡山出身の「鷲羽山」(わしゅうやま)という力士を思い出さずにはいられません(歌もうまいです)

かなりの小兵力士でしたが、豊富な技を駆使し、「高見山」「北の湖」など大型力士と戦いました

 

どちらも山のほうの呼び名は「ますいざん」「わしゅうざん」と呼ばれています

ちなみに「鷲羽山ハイランド」の初代ジェットコースターは作りがかなり古くサビサビで、ある意味本当の恐怖が味わえます(現在は十分に安全性が保障されているでしょう、たぶん)

ゴール直前、瀬戸大橋の絶景が見渡せますが、いつも鉄骨の部分を注視してしまいます

 

話がそれたので、元に戻します

「増位山関」も体重はそれほどなく、重量力士にはずいぶんと苦労されたことでしょう

 

「勝ち越し」「負け越し」を何度も繰り返し、やっと大関へと昇進しました

31歳2ヶ月の当時最年長での、苦労の末の栄光です

 

「そんな苦労人のひとりごと」のように、この歌を聞いてみるとまた一味違ってくるのかもしれません

 

そんな夕子に惚れました 1974年(昭和49年)

 

作詞 : 海老名香葉子 作曲 : 山路進一

 

やさしいことば 暗い過去 みんな鏡が しっている

初代「林家三平」さんの妻 「海老名香葉子」(えびなかよこ)さんのこの詩が、ひらがなを使うことにより、いっそうこの女性を優しく包み込んでくれるようです

そこにあるのは、懐かしい昭和の木製三面鏡でしょうか…

 

一人 ぼっちの かわいい女 そんな夕子に・・・

 

「ゆう子」でも「裕子」でも「優子」でもない「夕子」

ナイトクラブで健気(けなげ)に働く彼女には、哀しくもふさわしい名前です

 

「ボッチ」「クリぼっち」などと若者は口にしますが、やはり「ひとりぼっち」

無くならないでほしい言葉です

 

「歌は3番まであってほしい」と思っている私には、4番まであることに嬉しさが増します

特に2番のこの歌詞です

 

小さな一間 アパートに 白いお鍋が 光ってた

ソッと生きてる かわいい女

片付けができない私は、掃除の行き届いた部屋に憧(あこが)れます

まして、古い調理器具が使われ続け、なおかつ磨きこまれていたら・・・

 

「ソッと生きてる」に海老名香葉子さんのセンスを感じます

ひょっとしたら彼女、三平師匠が亡くなるまでは「そんな夕子」のままでいたかったのかもしれません

 

そんな夕子に・・・

そんな ゆう子に 惚れました

「そんな夕子」にほれ、「海老名香葉子」さんの才能にほれ、「増位山」さんの甘い声にほれました

そしてシンプルがゆえの旋律に、気持ちが伝わりずっと心に残り続けます

 

「そんな女のひとりごと」(1977年)の大ヒットにより、その次に発売された作品だとばかり思っていましたが、順番が逆でした

作詞・作曲者は違えど、「そんなゆう子に惚れました」の返歌として「そんな女のひとりごと」を聴いてみると、少し違った趣(おもむき)が感じられそうです

 

ひとりの女性の生きざまや人生模様、人間としての素晴らしい成長を、「増井山太志郎」さんは優しく歌で教えてくださいました

 

ミュージックビデオ

 

テイチクレコードからミュージックビデオ(MV)がアップされていました

公式からの映像は大変ありがたく感謝しかありません

 

ただ一つだけ、年寄りの小言として言わせていただければ、登場されている女性は着物のほうがよかったのでは・・・

 

このモデルさんは、きれいな方で雰囲気もとても素敵です

ただ、「時代遅れで偏見まみれ」(いつも家族から言われている)な男からすると、「少し違うかな」などと思ってしまいました

 

 

とは言いつつ、もう一度彼女をメインに注目してみていると、演技力も素晴らしくよく似合っているではありませんか

あら捜しをしたり、まず否定から入ってしまう自分が、年を取るにつれどんどん進化?していくようで情けない限りです

 

さらに何度も見返しているうちに、あることに気づきました

「そんな夕子のような女優さんにほれました??」

昔からひとめぼれするタイプではないと思い込んでいましたが…

 

「惚れる」は言い過ぎでしたが、彼女にはこれからも頑張ってほしいと願わずにはいられないのです

 

カラオケ DAM

 

2003年(平成15年)頃より通信カラオケシステムDAMの機種改良に伴い、同機種で配信する「そんな夕子にほれました」を初めとする代表曲で背景映像に増位山本人が出演する映像が多く採用されている。「そんな夕子にほれました」では、背景画面に駅での出会いと別れをイメージしたドラマ風なアレンジの中を増位山本人が登場する  (ウィキペディア)

 

もう、カラオケを歌いに行くしかありません

その時は「男の背中」も必ず歌おうと決めています

 

男の肩と 背中には むかしの影が ゆれている・・・  (作詞:中山大三郎)

 

肩幅も狭く、揺れる影もない私でもちょっとだけ妻にこう言ってみたいです

 

あまえは そんな 男の姿 気づかないけど

 

 

それはともかく、このご本登場のカラオケビデも楽しみです

そして、登場される女優さんが和服姿かどうか、少し気になるのでした。(まだ言ってます)

 

P.S.

 

大相撲の番付

 

上から各界の頂点「横綱」

「大関」「関脇」「小結」の三役

その下に「役」のない(平幕力士/前頭)をすべて含めて「幕内力士」といいます

 

この方々が、「番付表」最上段に堂々と名前(しこ名)がのります(名前の大小はきっちり区別されます)

 

二段目  :  十両・幕下力士(15枚目まである)

三段目  : 三段目力士

四段目  : 序二段力士

最下段  :  序ノ口力士及び役員

 

番付表の三段目だから「三段目」という呼び名なのですね、なるほど! 初めて知りました

 

問題は二段目に掲載される「十両」「幕下」です

同じ二段目に名前は載りますが、天と地ほどの違いがあるようです

 

幕下以下には月給というものが存在しない(場所手当7万~15万円のみ)

十両に昇進すると約100万円の月給が発生する。ちなみに幕内の平幕力士の場合約130万円と収入にそこまで開きがない。そう考えると幕下力士と十両力士との差がいかにすごいかが分かるだろう。(SPAIA参照)

 

ちなみに「十両」(当時の年俸が十両から)以上の力士のことを「関取」と言います

「関取」と呼ばれるまでには果てしない道のりがありました

 

「幕内」力士になれただけで、超エリートです

横綱・大関ともなれば天下人のようなものでしょう

 

元大関「増位山」

角界では、横綱には到達できませんでしたが、歌の世界で「横綱」以上の成績を残し、日本相撲協会に多大なる貢献をされたと思います

 

このブログも最初は「序の口」からのスタートです

そして目指すは誰しも「十両」でしょう

 

もうすぐネットデビューして2年が来ようとしていますが、いまだに「三段目」をウロチョロしています

「まだまだ、ほんの序の口序の口…」などと言ってよい時期はとうに過ぎている気がします

 

引退の二文字がちらつくこともありますが、せめて幕下5枚目ぐらいまではと、日々精進しながら頑張っていきたいと思っています。

 

 

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