ユーミンは、神童たる「大谷翔平」を超えていた

小学校5年生にして球速110 km/hを岩手県営野球場で記録し、また当時の捕手は、恐怖を感じるほど球が速かったと語っている  (ウィキペディアより抜粋)

 

言わずと知れた、世界の宝物「大谷翔平」さんである

当時の指導者たちも、さぞ驚いたことでしょう

 

「荒井由実」さんがアルバム『ひこうき雲』を発売されたのが1973年

今から50年も前になります

彼女に携わっていた音楽関係者たちも、その才能にさぞかし恐れおののいていたに違いありません

 

私がこの作品を耳にしたのは、あるアーティストのカバーによりものでした

すぐさま題名を検索し、ユーミンの作品と知りじっくりと聞いてみることにしたのでした

 

 

登場人物は、「妖精」「あなた」「魔法つかい」

各人、たったの一度きりの登場です

正確には、「あなた」に限っては出番すら与えてもらっていません

 

ドラマチックな展開もなし

恋愛成就の歌なのか、これから始まるのか、はたまた夢見ているだけの世界なのか…

いまだにすべてが不明のまま

 

構成される音符の数は極めて少ない

 

Aメロ/サビ/A”メロの繰り返し

シンプルなバック演奏

『ボレロ』『部屋とYシャツと私』のような、繰り返しの中に緻密かつ壮大なアレンジを加えていく手法とは、まったく異なるのである

 

もう何度も聞いているが、この歌の題名は思い出せずにいる

 

しかし…

しかしである

 

そこには、小学生の「大谷翔平」君が見せた、魔物のような信じられない投球の軌跡

末恐ろしい破壊力が隠されていたのである

 

雨の街を 荒井由実/松任谷由実

 

作詞・作曲 荒井由実

 

誰か やさしくわたしの 肩を抱いてくれたなら

何度か繰り返されるサビのこのフレーズです

”やさ~しく”

ここが聴きたくて何度も何度もリピートし、何度も何度も鳥肌が立つのです

 

ユーミンの作詞作曲力の評判はずっと以前より轟(とどろ)き渡っていました

歌謡曲好きな素人の私の所にも、その曲作りにおいての能力の高さはしっかりと伝わってきています

 

しかし…

しかしである(やや、しつこいか)

 

この高音で艶のある歌声には驚きを隠せません

こんなにも魅力的な声までも持ち合わせていたのかと

 

彼女は二刀流のみならず、3つも4つも伝家の宝刀を携えていたのだったのです

 

どこまでも 遠いところへ 歩いてゆけそう

 

この歌は3番までの構成となっています(たぶん)

彼女の作品にしては、珍しいことだと勝手に推測しています(多くを知らないので、見当ちがいかもしれません)

 

最初にご紹介したように【Aメロ/サビ/A”メロの繰り返し】です

でも、何か所か終わりの部分を微妙に変えているのです

 

そこで思い出されるのが『卒業写真』の2番

”やなぎ~のしたを~” のところは有名です

この部分の原点を見た気がしたのです

 

 

若手選手の才能を見出すと、基本的には見守りに徹するのがいい指導者だと思っています(けがをさせない範囲で)

大谷選手のスイングは意外と個性的なのです

 

何が言いたいかといえば、彼女の周りのスタッフの凄さです

ユーミンにかかわっていた方たちは、彼女の感性に任せ、自由という中から生まれるであろう芸術作品の存在を感じていたのかもしれません

 

前段で、「シンプルなバック演奏」などと、失礼なことを書きました

当時の編曲者たちは、素晴らしい面々が勢ぞろいしています

 

個々の能力をあえて抑えたこのアレンジは、原石の輝きをより引き立てるものとなっています

また、エンディングの演奏をカットしているのも、より余韻を増幅させてくれるのです

 

ユーミン万歳!

〜松任谷由実50周年記念ベストアルバム〜(全50曲+新曲)

 

『雨の街を』はこの中に入っていません

たまたま聴いた「ユーミン」の初期の一作です

その日から何かに憑(つ)かれたよう聴いています

 

NO.1とは言いませんが、ベスト5には入って欲しい…

せめてベスト20…

 

全50曲にもれているとは・・・

わが愛娘が私立の受験に落ちた時のようにちょっとだけ心が痛みます

 

「大谷翔平」を超える選手が、「ユーミン帝国」にはまだたくさんに眠っていると思えば、これからの楽しみも増えます

 

「荒井由実」「松任谷由実」「ユーミン」「呉田軽穂」

すべてのあなたに感謝いたします

 

今もまたリピート再生が行われています

少数精鋭の研ぎ澄まされた音符たちに囲まれ、憂いともメルヘンチックとも異なる感覚を伴いながら、いわゆる「ユーミンの沼」へと静かに沈み込んでいく私なのでした

 

『雨の街を』

この題名の意図さえ理解できないままに・・・

 

スカイレストラン 作曲が「荒井由実」でないその魅力

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