生まれた年代的に言っても、私の基本的な好みとしては演歌よりも歌謡曲
グループサウンズよりフォークソング
ただ、あまりジャンルにはこだわらず「良いものは良い」派です
演歌にもお気に入りの曲は多く、なぜか「浜圭介」作品が当てはまります
『そして、神戸』『舟歌』『哀しみ本線日本海』『心凍らせて』・・・
その「浜圭介」さんがこのようなフォーク調の歌を作られていたことには、驚くばかりです
『ひとり旅』(1976年) 作詞:吉田旺 作曲:浜圭介 編曲:萩田 光雄
ワインのおつまみといえばチーズや生ハムですが、つくだ煮や漬物も意外に合うらしいです
私はワインを飲みませんが、チーズや漬物は大好きです(偏見の塊である自分は、ワイン好きをあまり信用していません)
「ワインに漬物なんか合うはずがない」といった考えがありました
でもこの作品は、そんな常識的な「思い込み」や「決めつけ」を見直すことを、そっと教えてくれるのでした
吉田旺
見知らぬ町の古い 居酒屋で
柳葉魚(ししゃも)サカナにひとり のんでます
歌詞の内容は、しっかりと手間暇(ひま)かけたつくだ煮や漬物ともいえます
日本の暮らしの原点を思い起こされるような、演歌の本流を感じます
扉あくたびちょっと 風が吹き
洗いざらしたのれん めくります
あたかも自分がそこで飲んでいるかのような、心地よい錯覚にとらわれます
昭和の歌の魅力の一つに、この既視感ともいうべき素敵な体験が味わえるのです
タヒんだ あいつが 居たら
この部分が当時は聞き取れていませんでした
寝台? つがい??
ちょっと悔しかったので、調べず何度も聞いていたらやっとわかりました
すこし成長したようです
人生の年輪を感じた気がします
萩田 光雄
心地よいリズミカルな演出が、この曲をより素敵なものへと昇華させます
上品なワインの香りが、ほんのりと漂う気がしました(ワイン飲みではないので、香りの違いは分かりませんが…)
彼の編曲はどれも間違いないです
『シクラメンのかほり』『少女A』『待つわ』… イントロを聞いただけで涙ぐみます
『木綿のハンカチーフ』… カラオケ店では、歌ぬきでの演奏だけをずっと聞いていたいです
浜圭介
同じ「旅」をテーマにしていることもあり、なんとなく『旅の宿』を連想しました
「吉田拓郎」さんの作曲かと一瞬思いました(同じようなコメントYouTubeにありました)
大事な人を失ったその悲しい気持ちが、「浜圭介」さんが育(はぐく)んだ音符たちによって癒(いや)されていくのです
明日はきっといいことがありそうな、そんな気分にさせてくれる、どこか明るい曲調なのでした
佐良直美
彼女の低い声が好きです
それはまるで、いつもはいているイメージのパンタロンそのもの
行き先は、裾までとは言わず、どこまでも綺麗に伸びていきます
スカートでもなくドレスでもなく
誰に媚びることなく、いつも堂々と
いいじゃないの 幸せならば・・・
了
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