バーブ佐竹の歌 『虫けらの唄』 親ガチャの悲哀が漂います

「北島三郎」さんの『北の漁場』は定期的に聴きたくなります

特に新しくイヤホンを購入したときなど、この演歌らしくない素敵なドラムの音を聴き比べたくなるのです

 

そんなイヤホンから、何の曲かわかりませんが素敵なエレキギターの演奏が始まりました

画面を見ると、見知らぬお顔が…

 

ジャケット写真を確認すると『虫けらの唄』、とても小さい文字で「バーブ佐竹」とありました

はいはい、あの小さ目なギターを小脇に抱えて歌っていた、白黒テレビで見たことのあるあの人ですね・・・

 

『虫けらの唄』?

初めて聞く題名ですが、1960年代の作品にしてはイントロがしゃれており、いい感じの雰囲気を漂わせます

 

そんな、多くの勘違いを重ねながら、この唄は始まるのでした

 

虫けらの唄

 

作詞:もず唱平 作曲:キダタロウ

 

四んだ親父は 極道者で

逃げたお袋 酒づかり

題名も歌い手さえも知らないけれど、このフレーズは私の中の琴線(きんせん)にしっかりと触れてきました

よく知らないが、妙に懐かしい

ユーチューブの醍醐味、得も言われぬ幸福感を感じます

 

が…どうやら・・・

驚いたことに、意外と新しいリリースでした

7~8歳の少年の心にも、何故かかすかに記憶に残る60年代のあの頃…的なことを想像していたのですが・・・

 

1979年(昭和54年)

もう高校生になっていました(白黒テレビのイメージが瓦解します…)

いろいろ調べてみると、ギターの人とイメージしたのは「田端義夫」さんでした(「ディックミネ」さんでもありませんでした、「バタヤン」さん大変申し訳ございません)

 

無駄に高音質なイヤホンから、曲は流れ続けます

どこに息子の 立つ瀬があろう

ぐれたこの身を 責めるなよ

 

今世間では、「親ガチャ」なる言葉がちらほら聞かれます(嫌な言葉です)

わが親から生まれた境遇の、運・不運を言い表しているのでしょうか?

 

しかし、「バーブ佐竹」さんの嘆きには、諦めは感じません

苦境を跳ね返す男の意地明日への希望が伺えるのでした

 

このあと、同じような境遇の女性と巡り合い…

人の情けを 知らないオレが

なんでお前に 惚れたのか

 

甘く低温の響くお声、そして想像をはるかに超えるこの歌唱力

誰しも魅了されます

(ほ)れます、惚れさせてください

 

風の当たらぬ 日陰をさがし

生きていこうよ 二人して

「顔じゃないよ、心だよ」のキャッチフレーズが蘇ります(バーブさんのフレーズだとは知りませんでした)

世間の厳しさに思いをはせながら、心から応援したくなる二人なのでした

 

デビュー翌年から、4年連続での紅白出場された「バーブ佐竹」さん

紅白では披露されなかったこの『虫けらの唄』

私に心には、しっかりと届いていました

 

「顔じゃないよ、心だよ」の言葉が妙に沁みてきます

そして私への励ましのメッセージでもあるのでした

 

秋の気配はまだつかみ切れていませんが、ふとした風の音に驚かされる今日この頃です(古い和歌のパチリです)

 

我が田んぼの稲穂は日々成長し、揺らぐ穂先も垂れつつあり、「謙虚に生きよ」と教えてくれます(古い俳句をまたパチリました)

 

「燃える秋」(はい、五木寛之さんの小説の題名をそのまんま使いました)

もうすぐそこまで来ています

 

秋の夜長に、「バーブ佐竹」さんの味のある唄と映像がしっくりと心にはまります

 

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